KDDIと沖縄セルラーは、auスマートフォンを新規契約または機種変更で購入し、同時にAppleの「Apple Music」(個人プラン)を契約すると、通常月額980円のところ、6カ月間、無料となるキャンペーンを開始した。通常の無料お試し期間は3カ月なので、プラス3カ月分(980円×3)、計2940円、得することになる。

国内キャリア初の試みだ

 「Apple Music」は、iPhone/iPad、Mac、Android端末などで、5000万曲以上の楽曲を広告表示なしで楽しめる月額定額制の音楽ストリーミングサービス。iTunesライブラリと連動し、ストリーミング、ダウンロード、オフラインの3通りで楽曲を再生できる。プレイリストの作成や、ラジオステーション、ミュージックビデオの視聴もできる。
 
膨大な楽曲ライブラリから厳選したおすすめが毎日届く「Apple Music」。Apple製品以外でも再生できる、
マルチデバイス対応の音楽配信サービスだ

 6カ月間無料特典は今年1月30日からだが、約2カ月さかのぼって、2018年12月1日~19年1月29日にauの4G LTEスマートフォンを店頭またはauオンラインショップで購入したユーザーも対象となる。

「通信とライフデザインの融合」で収益を通信事業外に求めるKDDI

 総務省は、1月17日に「モバイルサービス等の適正化に向けた緊急提言」を公開。1月31日に開催したKDDIの19年3月期第3四半期決算説明会の質疑応答では、この緊急提言を受けた、さまざまな質問が飛び出した。

 KDDIは、総務省が求める「分離プラン」に該当する「auピタットプラン」「auフラットプラン」を17年7月に導入した結果、通信料収入は前年同期比減となったと説明。しかし、「通信とライフデザインの融合」を掲げ、注力してきたライフデザイン事業でカバーし、キャンペーンによる移行がひと段落すると、一人当たりの通信料収入も反転すると見込む。さらに19年4月から開始予定のQRコード決済「au PAY」を、「au経済圏の拡大」につなげるとしている。
 
KDDIの19年3月期第3四半期決算説明会のIR資料より

「無料体験」の落とし穴に注意

 今回の「Apple Music 6カ月間無料特典」は、これまでも学割キャンペーンの特典などで行ってきた「有料サービスの無料提供」が、ユーザーにどの程度「オトク」と感じてもらえるか、反応を見るためではないかと考える。auと組み、国内の音楽配信サービスでは、やや存在感の薄い「Apple Music」の認知度アップも狙いの一つだろう。

 筆者は、「初回30日間無料」「初回3カ月無料」といったお試しサービスを試してみて数日で「続けない」と判断した場合も、せっかくなのでギリギリまで無料で試そうとして、直前に解約しそびれ、1、2か月分、不本意にも月額料金を支払ったことが何度かある。更新期限を意識していても忘れがちなので、いわゆる「レ点」商法で、販売員に薦められるままチェックを入れ、契約した自覚に乏しい場合、無料期間内の解約は至難の業だ。こうしたオプション契約の煩雑さ・わかりにくさが「通信料金が高い」という不満に拍車をかけている。

 ちなみに、今回、Apple Music 6カ月間無料特典が適用されるApple Music キャリアメンバーシップ利用規約によると、支払方法は通信料金と合算して請求する「auかんたん決済」で、契約更新は「自動継続」となっている。ただ、クレームを防ぐため、しっかりと無料期間終了前にSMSで通知が届くそうだ。

 とはいえ、ごく一部ながら、無料お試し期間終了後の処理が「自動解約」となっているサービスもあり、ユーザーの立場で考えると、自発的に申し込まない限り、料金の支払いが発生しない「自動解約」が最も良心的だ。
 
不要なサービス、継続する意思のないサービスは解約しよう

 クレジットカード払いやキャリア決済で支払う、定額制のサブスクリプションサービスや化粧品・健康食品などの「定期購入」は、「契約は簡単・手軽」だが、電話連絡・メール送信・対面などで「解約しにくい」ケースが多い。店頭でお得と加入を薦められたら、必ず解約方法を説明してもらおう。(BCN・嵯峨野 芙美)。