ソフトバンク コマース&サービス(ソフトバンクC&S)は5月、e(エレクトロニック)スポーツのプロチーム「SCARZ」のスポンサーになった。「ソフトバンク」というブランド力を利用してeスポーツの認知度を向上させようとしているソフトバンクC&Sの担当者に、目的を聞いてみた。

ソフトバンクC&Sの藤井孝太氏

 スポンサー契約は、ソフトバンクC&Sと動画配信機器メーカーのElgato Systems(エルガト)の2社がSCARZと締結。動画配信がコンテンツの一つになっているゲームに関連の深いエルガトとSCARZが契約する際、ソフトバンクC&Sがエルガトの総代理店を務めているということでスポンサーとして加わった形だ。

 ソフトバンクC&Sが仲介するだけでなく、プロeスポーツチームのスポンサーとして名乗りを上げた狙いについて、コンシューマ事業本部IoT事業推進本部IoT事業推進統括部MD部企画課の藤井孝太氏は、「『ソフトバンク』という名前は、日本で知名度が高いと自負している。そこで、当社がスポンサーになればeスポーツの注目度が増すのではないかと判断した」という。

 藤井氏は、「いままでeスポーツにはネガティブなイメージをもつ消費者が多かったように思う。しかし、オンラインで世界中の人と一緒にプレイできるゲームは、“真のグローバル”を実現している。eスポーツやゲーム、動画配信には、『国境を越えた友好関係を築ける』『チームプレイでコミュニケーション能力が養える』など、ポジティブな面もある。このことを、もっと前面に押し出していく」と力強く語る。

 また、ソフトバンクC&Sではエルガトの製品を日本で広めようともしている。日本では、ゲームの動画をYouTubeなどで配信するユーザー(ストリーマー)の割合が海外に比べて高くない。そこで、ソフトバンクC&Sでは今回のスポンサー契約を通じて、eスポーツを広めながら、日本でストリーマーをさらに増やしていき、エルガトの製品拡販も図る方針だ。「SCARZのストリーマーには、ゲームの楽しさを伝えていただきながら、同時にエルガトの製品を使って動画を配信する楽しさも伝えてもらいたい」と藤井氏は期待する。

 ゲームに興味がある・なしにかかわらず、日本で知名度の高いソフトバンクC&Sがeスポーツチームのスポンサーになったことで、どのような影響が出てくるのか。吉本興業(よしもと)やJリーグなど異業種からの参入も続き、徐々にではあるが話題に上りつつあるeスポーツ。今後の動向から目が離せない。(BCN・南雲 亮平)