コンピュータゲームを使った競技「e(エレクトロニック)スポーツ」を五輪の公式種目にしようとする動きが、ゲーム業界にある。期待する効果のひとつは、ゲームに対するイメージの変革だ。

「闘会議2018」でeスポーツ大会の様子をライブ配信する海外メディア

 eスポーツは、海外ではすでに市場が成熟しつつあるが、日本ではまだ認知が低い。ゲームは「単なる遊び」「子どもがやるもの」という根強いイメージが市場形成を阻んでいるからだ。
 
eスポーツはテレビ番組のコーナーにもなっている。
写真は「eスポーツMAX(TOKYO MX)」公開収録イベントの「FIFA18」決勝

 ゲーム業界はこのイメージを変えるべく、五輪に注目している。2018年3月に総務省が発表した「eスポーツ産業に関する調査研究報告書」によると、「ゲームは子どもがやるもの」というイメージは、五輪の持つブランドで「アスリートが競い合う競技」というイメージへ変えられる可能性があるという。
 
デジタルハリウッド大学では公式部活を立ち上げた。顧問はプロゲーマーのマイキー選手

 eスポーツを五輪の公式種目にすることで理解を広めたいのは、ゲームの中には競技性の高いタイトルも数多くあるということ、そしてeスポーツ選手として活躍するには、身体を使ったスポーツと同等の努力を必要とするということだ。その結果として、プロゲーマーがアスリートとして認められれば、ゲームの社会的地位も向上するのではないかと期待する。
 
サードウェーブが手掛けたLFS池袋で「PUBG 東京 vs 上海対抗戦」を開催。
40人が向かいあってゲームをプレイする光景は壮観だった

 また、ゲームに関心を持たない人がeスポーツに触れる機会としても、五輪は期待されている。世界の流れに遅れをとっている日本のゲーム業界は、eスポーツの五輪の公式種目化によって発展するのか。そもそも、実現するのか。今後も目が離せない。(BCN・南雲 亮平)