• ホーム
  • トレンド
  • 加湿器の掃除方法をタイプ別に徹底解説! カビや健康被害に注意

加湿器の掃除方法をタイプ別に徹底解説! カビや健康被害に注意

コラム

2026/04/02 10:00

 乾燥対策に欠かせない加湿器ですが、掃除を怠るとカビや雑菌が繁殖し、健康被害につながるおそれがあることをご存じでしょうか。

 特に、タンク内の水を入れっぱなしにしていたり、シーズン中に一度も掃除をしていなかったりすると、知らないうちに汚れた水が空気中に拡散してしまう可能性があります。加湿器は見た目がきれいでも、内部には水アカや菌、カビが溜まりやすい家電です。しかも、気化式・超音波式・スチーム式など、タイプによって汚れ方や正しい掃除方法が異なるため、自己流の掃除では不十分なケースも少なくありません。



 そこで本記事では、加湿器のタイプ別に正しい掃除方法をわかりやすく解説するとともに、カビや健康被害を防ぐための注意点や清掃頻度の目安も紹介します。

 なお、本記事で紹介している掃除方法は一般的な目安です。実際の清掃方法や使用できる洗剤は機種によって異なるため、必ず取扱説明書やメーカーの案内を優先してください。
 

加湿器を掃除する必要性


 加湿器は普段何気なく使っている家電のひとつ。特に冬場などの乾燥した季節に重宝するアイテムです。しかし「乾燥を防ぐために電源をつけて、そのまま……あとは放置」という人が多いのではないでしょうか。

 加湿器は、定期的な掃除が必要なアイテムです。ここでは、なぜ加湿器を掃除する必要性があるのかについて、くわしく解説します。
 

掃除をしないことによるリスク



 掃除をしないことにより引き起こされるリスクは、以下のとおりです。

・雑菌やカビの温床になる
・健康を害する可能性もある
・加湿能力が低下する可能性がある


 そもそも加湿器とは、水を水蒸気にして空気中に放出し、室内の湿度を高める家電です。実は水蒸気を発生させるために使用する水にこそ、掃除が必要になる原因が隠されています。

 「水しか使っていないため、汚れないのでは?」と考えてしまうかもしれません。水にはカルシウムやマグネシウムといったミネラルをはじめ、さまざまな成分が含まれています。水は蒸発しても、それらの成分が残るため、水アカなどの汚れが蓄積していくのです。

 また、水道水には「カルキ」と呼ばれる塩素が含まれており、一定の消毒効果があります。ただし、その効果は時間の経過とともに低下するため、除菌効果を過信せず、毎日水を入れ替えることが重要です。加湿器を掃除せずに使い続ければ、湿気によって発生した雑菌やカビが繁殖し続けてしまうでしょう。結果的に、雑菌が増えた水で生成された水蒸気を雑菌や悪臭とともにばら撒き続けることになります。

 タンク内で繁殖したカビや細菌とともに放出された水蒸気を吸い続けると、健康を害する恐れも否定できません。次のような症状が起きてしまう可能性があります。

・咳
・喉の痛み
・発熱
・喘息、気管支炎、扁桃炎
・過敏性肺炎(アレルギー性の肺の病気)など


 汚れた加湿器を使用することで心配されるのが「加湿器病」です。加湿器病とは、レジオネラ肺炎や過敏性肺炎などの病気をいいます。高齢者や新生児など免疫力が低下している人が発症し重症化すると、命にかかわる恐れもあるため注意しましょう。

 加えて、加湿器のパフォーマンスが落ちる原因にもなります。水アカは加湿器のフィルターが目詰まりする原因の1つです。吸気口にホコリがたまって詰まってしまった場合も、加湿の性能が落ちることがあります。人体へ影響を与えるだけでなく、加湿器の性能も落としてしまうため、掃除を心掛けましょう。
 

加湿器につく汚れの種類と落とし方



 次に、実際に加湿器につく汚れの種類と対処法も押さえておきましょう。加湿器につく汚れには、以下の3つが挙げられます。

1. 吸気口のホコリ
2. 繁殖した菌・カビ
3. 水道水のミネラル分による水アカ


 1つめが、吸気口のほこりです。加湿器の背面にある吸気口には、室内のホコリが日々たまるため、こまめな掃除が欠かせません。放置しておくと吸気口が目詰まりしてしまい、加湿量が低下したり、ホコリに菌やカビが繁殖して悪臭が生じたりしてしまいます。掃除機で吸うなどして、定期的に掃除しておきましょう。

 2つめが、加湿器のタンクやフィルター、トレイなどに繁殖する菌やカビです。先述したように、水道水に含まれるカルキの除菌効果が効いているのは、半日~1日程度。加湿器を使い続けている間はこまめに水を替えないと、タンク内に菌が繁殖したり、カビが生えたりしてしまいます。

 なお、加湿器などに発生しやすいピンク色の汚れは、細菌によるものが多く、メーカー各社ではクエン酸や専用クリーナーによる洗浄が推奨されるケースが一般的です。

 重曹は軽い汚れの補助として使えますが、除菌・殺菌目的での使用は限定的である点に注意しましょう。

【ピンク汚れの落とし方】
1.バケツや洗面器に水またはぬるま湯1リットル、クエン酸15gを入れてよく溶かし、クエン酸水を作る
2.クエン酸水に、ピンク色の汚れが付着している加湿器のパーツを入れる
3.30分~1時間ほどつけ置きする
4.スポンジややわらかいブラシで軽くこすり洗いをする
5.パーツを水でしっかりすすぎ、十分に乾かす

 汚れがひどい場合は、クエン酸水につけ置きしたあとにブラシで丁寧にこすり洗いをすると効果的です。洗浄後は、クエン酸成分が残らないよう十分にすすいでください。

 加湿器につく汚れの3つめに、水道水のミネラル分による水アカが挙げられます。水道水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分や塩素が加湿器内に残って固形となり、タンクやフィルターに付着したものが水アカです。悪臭の原因となったり加湿能力の低下を招いたり、さまざまな悪影響を引き起こします。

 水アカはパーツをこまめに水洗いすることで、ある程度抑えることが可能です。それでも落ちにくい場合は、クエン酸での洗浄が有効でしょう。水アカの成分がアルカリ性のため、酸性のクエン酸で中和する方法です。

【水アカの落とし方】
1.バケツに1リットル程度の水かぬるま湯、クエン酸15gを入れて溶かす
2.バケツに加湿器のパーツを入れて、1時間程度つけ置きする
3.スポンジや歯ブラシなどでパーツの汚れを掃除する
4.掃除後にパーツを水でよくすすいで、よく乾かす

 以上で紹介した各掃除を行う頻度は、以下を目安にしてください。

汚れの種類ごとの掃除頻度
汚れの種類 主な付着場所 掃除頻度
吸気口のホコリ 吸気口・背面フィルター 週1回程度
菌・カビ
(ピンク汚れ含む)
タンク・トレー・フィルター 毎日の水交換+週1回程度
水アカ
(ミネラル汚れ)
タンク・フィルター・内部パーツ 週1回程度
 

加湿器の掃除方法



 続いて、加湿器の掃除方法をレクチャーしましょう。加湿器は、その方式によって以下の4種類に分類されます。

・気化式
・スチーム式
・超音波式
・ハイブリッド式


 それぞれの加湿方式などで、汚れ方にも違いがあるため注意が必要です。まずは、自分の持っている機種がどれに当たるのかを把握することから始めましょう。
 

気化式


 気化式は、水を含んだフィルターにファンで風を当てて蒸発させるタイプの加湿器です。加熱をしないために雑菌が繁殖しやすく、カビが生えやすいデメリットがあります。他のタイプに比べて汚れやすいため、定期的なフィルターの交換や掃除が欠かせません。

【気化式の掃除方法】
 トレイやフィルターはカビや水アカなどで汚れやすいため、本体から外して水洗いするといいでしょう(2週間に1回程度)。

1.加湿器からフィルターを外す
2.フィルターを水で押し洗いする
3.フィルターを乾かしてから、取り付ける


【カビが気になる場合】
1.鍋に水(1リットル)と、クエン酸(15g)を入れてクエン酸重曹水を作る
2.少し熱めの温度まで冷ます
3.カビが生えたパーツを入れてつけ置く(30分)
4.加湿器のパーツを水で洗って乾かす

【水アカが気になる場合】
1.バケツに水かぬるま湯(1リットル)、クエン酸15gを入れて溶かす
2.バケツに加湿器のパーツを入れて、約1時間つけておく
3.スポンジや歯ブラシなどでパーツの汚れを掃除する
4.掃除後にパーツを水でよくすすいで、よく乾かす
 

スチーム式


 スチーム式は、水をヒーターで加熱して水蒸気に変える方式です。水を沸騰させるため、菌・カビの繁殖抑制に効果があります。ただし、水道水を蒸発させるため、水アカが付きやすいデメリットがあることに注意が必要です。こまめに、給水タンクの水を入れ替えるようにしましょう。

【スチーム式の掃除方法】
1.水かぬるま湯(1リットル)に15gのクエン酸を溶かす
2.水アカ汚れが気になるパーツを1に入れて、スポンジやブラシを使って洗う
3.水ですすぐ
4.パーツをよく乾かす
 

超音波式


 超音波式では、超音波を水に当てて水分を霧状にして水蒸気にします。熱を使用せず気化フィルターもないため、タンク内の汚れがダイレクトに空中へ放出されてしまう点や殺菌効果が弱いのがデメリットでしょう。掃除の目安は、週1回程度です。

【超音波式の掃除方法】

■水アカ掃除
<給水タンク>
1.1リットルの水(またはぬるま湯)に15gのクエン酸を溶かす
2.給水タンクを1に入れて、2時間程度つけ置きする
3.スポンジやブラシを使って汚れを落とす
4.水でしっかりとすすぐ
5.よく乾かす

<本体水受け>
1.クエン酸水を作る
2.スプレー容器に200mlの水と5gのクエン酸を入れてまぜる
3.スプレーを水受けにかける
4.ブラシなどを使って汚れを落とす
5.よく乾かす

■除菌をする場合
 ここでは、オキシクリーンを使った方法を紹介します。肌荒れを防ぐためにも、ゴム手袋などの着用を必ずするようにしましょう。なお、オキシクリーンなどの酸素系漂白剤は、機種によっては内部部品を傷めるおそれがあるため、使用前に必ず使用可否を確認しましょう。

1.バケツにお湯(50度くらい)を入れる
2.オキシクリーンを4杯分(付属のスプーン)入れて、しっかり混ぜる
3.加湿器の各パーツを中に入れ、約1~6時間つけ置きする
4.ブラシなどで汚れを落とす
5.水ですすいで、よく乾かす
※金属やアルミ製のパーツはできません
 

ハイブリッド式


 ハイブリッド式には、「気化式×温風気化式」と「超音波式×加熱式」の2タイプがあります。

【「気化式×温風気化式」の掃除方法】
 放出される水蒸気は気化させた水のため、カビや菌をそのまま放出しにくいのが特徴です。フィルターとトレイは、水洗いしましょう(2週間に1度程度)。
 水アカ掃除方法は、以下のとおりです。
1.水かぬるま湯(1リットル)にクエン酸15gを溶かす
2.水アカが気になるパーツを1で洗う
3.水でゆすいで、よく乾かす

【「超音波式×加熱式」の掃除方法】
 ヒーターで加熱した水を超音波でミスト(霧)状にして放出するため、菌やカビは繁殖しにくいのが特徴です。毎日タンクの水を替え、水アカ汚れを落としましょう。
1.水かぬるま湯(1リットル)にクエン酸(15g)を溶かす
2.水アカやカルキ汚れが気になるパーツを1につけて洗う
3.スポンジやブラシを使用し、汚れを落とす
4.水でしっかりとすすぐ
5.よく乾かす
 

加湿器の掃除を減らす使い方



 最後に、加湿器の掃除を減らす使い方を紹介します。

水を毎日換える
 基本的に、毎日水を換えるようにしましょう。常に清潔な水に換えておけば、汚れる可能性も下がります。

蒸留水・除ミネラル水を使用する
 機種によっては、蒸留水や除ミネラル水を使用することで水アカや白い粉の発生を抑えられる場合があります。

 ただし、対応可否は機種ごとに異なるため、取扱説明書を確認してください。

十分に乾かしてから 収納する
 汚れを減らすためにも、「しっかり洗って、しっかり乾かす」ことが重要です。せっかくきれいに洗っても、濡れたまま片付けると、雑菌やカビが繁殖してしまいます。十分に乾かしてから、収納するようにしてください。
 

掃除がしやすい加湿器


 ここでは、加湿器のなかでも掃除がしやすいモデルを2つピックアップして紹介します。「掃除しやすい加湿器が欲しい」という方は、ぜひ参考にしてください。
 

象印マホービン|EE-RU35-WA



 象印のEE-RU35-WAは、象印マホービンのベーシックなスチーム式加湿器です。最大の魅力は、フィルター不要のシンプル構造にあります。フィルターがない分、定期的なフィルター掃除や交換の手間がなく、給水タンクや内部容器を洗うだけで済むため、日々のお手入れが簡単です。

 また、広口容器設計で給水や残水の処理もラクに行えるため、タンク内の拭き取りやすさも優れています。そのほか、クエン酸洗浄モードが搭載されているのもポイント。定期的にクエン酸を溶かした水を入れて運転するだけで、内部のミネラル汚れや水アカのケアが可能です。

 日常的なパーツの取り外しやすさに加え、内部の清掃がしやすい機能が備わっている点も、掃除が苦手な人には嬉しいポイントです。

出典:象印マホービン|EE-RU35-WA
 

山善|MZH-AA50



 山善のハイブリッド式加湿器MZH-AA50は、超音波式とヒーター加熱式を組み合わせたハイブリッド方式を採用したモデルです。超音波の微細ミストに加えてヒーターの効果で加湿効率を高めつつ、内部に菌やカビが発生しにくい設計になっています。

 このモデルが掃除しやすい理由として、上部給水方式を採用している点が挙げられます。フタを開けずに上からそのまま給水できる構造になっているため、毎日の水交換やタンクの軽いすすぎが負担になりにくい設計です。

 また、本体には抗菌クリーンカートリッジが付属しており、タンク内の水やカートリッジ周りの雑菌繁殖を抑える仕組みが取り入れられています。そのため、定期的な清掃の頻度や負担をある程度軽減できる点も、忙しい方やお手入れを簡素化したい人にとって魅力的なポイントです。

出典:ハイブリッド式加湿器 5L 上から給水 アロマ MZH-AA50 山善
 

まとめ



 加湿器の掃除方法について解説しました。加湿器につく汚れは、大きく分けて3つあります。そのうち、カビには重曹水が効果的で、水アカにはクエン酸水での洗浄が有効です。汚れに応じた掃除方法を知っておくことで、効果的な掃除ができるでしょう。

 また、加湿器の加湿方法に応じて掃除の仕方も異なります。汚れと方式の違いによる掃除方法をマスターして、常にキレイな状態で肌を潤わせましょう。