何かしらモノに助られて生きている

時事ネタ

2021/07/03 15:00

【心がまあるくなる話・5】 暮らしの道具の中で目立った存在ではないけれど、いつも出番が多いモノがある。私にとって、それは何かと考えてみた。日常の中でふと、頭に浮かんだのが台所で使う道具たちだった。そんな中、最近、軽量スプーンを買い足した。今まで30年以上使っていたものもあるが、あえて買い足したのには理由があった。


 日常の台所の中でも小さな道具は使う頻度が年々増え、気がつくと毎日使っている。家族が減ると使う鍋やフライパンも小さくなり、どんどん小さな暮らしになっていく。

 台所で使うミニ道具は今も変わらず出番が多い。ドレッシングやソースをつくる時に使うミニ泡立て、計量スプーン、おろし金・・・。

 特に液体のものやお菓子づくりでは、仕上がりを決める上でも分量を「計る」ということはとても大切になってくる。そんな日々の道具として気になっていた計量スプーンを最近買い足した。

 今まで使っていた計量スプーンは30年以上使っていて、もちろんこれからも使う前提でいた。なぜ、同じ道具を新たに買い足したのかというと、それには理由があった。

 以前から使っていたものは計るだけのもので、買い足したものは、「はかる」「まぜる」「すくう」という何通りもの役割を果たしてくれる形状に進化したもので、製品名も「やくさじ」という。

 数年前から気になっていたモノを迎え入れ、使った時にイメージしていたことと一致した瞬間、やっぱり、これを買って良かったと充足感を得た。

 ジャンルを問わず、モノが自分の暮らしの中でどんな風に使われ、馴染んでいくのかイメージすることも大切だと言えるだろう。

 モノを買わない時代

 モノを捨てる時代

 様々な価値観はあるけれど一生暮らしは続き、何かしらモノに助けられて生きている。快適に暮らす方法を誰もが探している。数ある情報の中から見つけ出してイメージする。

 情報だけに振り回されず、足を運び、手に取り、使い、経験してみること。ものづくりに触れ、感性を磨くことも良いだろう。(蓮花)

■Profile
蓮花(はすはな)
暮らしまわりを物語る「暮らしクリエーター」。日々の中で心がまあるくなるような暮らしに寄り添うモノを探し、毎日を手づくりしていくようなライフスタイルを提案している。