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2021年ヒット予想 「ネットスーパー」「ワイヤレス充電器」「ふるさと納税」など

 2021年は、鉄道・通信・金融・消費に関連する、業種を横断した再編が始まると確信している。真のデジタル社会、アフターコロナに向け、さまざまな商慣習・ルールが大きく変化する1年になるだろう。去年の傾向をもとに、今年さらに人気を集めそうなサービス・製品を挙げていく。

「ふるさと納税」がますます人気に

 ふるさと納税は、自身の選んだ自治体に対して寄付を行った場合、寄付額のうち2000円を超える部分について、所得税・住民税からそれぞれ控除が受けられる制度。すでに大人気だが、今年はますますECヘビーユーザーの流入が増えるだろう。送料別の通常のインターネット通販よりも控除ありのふるさと納税を行い、配送料の自己負担なしに地域の農産物などの返礼品を受け取った方がお得感があるからだ。
 
主要11のポータルサイトを横断検索できる「ふるさと納税ガイド」

駆け込み購入で即入居可のマンション・建売戸建が売れる

 大半の住宅ローン借入者は逆ザヤ(住宅ローン控除額-年間利息総額)で儲かる、現行の住宅ローン減税制度が確実に適用される今年、ずっと迷って購入を先延ばしにしていたファミリー層の駆け込み購入が増え、住宅市場は活況を呈するだろう。購入対象は、即入居可の新築マンション・リフォーム済中古マンション、建売戸建で、最初のピークは3月末入居。ちなみに、auじぶん銀行がインターネット上で実施した「住宅事情に関するアンケート」によると、マンション居住者(370人)の約3人に1人が戸建に、戸建居住者(123人)の約4人に1人がマンションに転居したいと回答しており、迷ったらマンションが無難だろう。
 
マンションから戸建、戸建からマンション、それぞれの転居意向
(じぶん銀行「ビジネスパーソンの住宅事情に関するアンケート」より)

置くだけで充電、ワイヤレス充電器がいよいよ本格化

 ドコモが「置くだけ充電」と名付け、従来型携帯電話に搭載し、その後、スマートフォン(スマホ)でも採用されたが、なかなか普及しなかった「Qi(チー)」規格準拠のワイヤレス充電機能。しかし、AppleがiPhone 12シリーズから採用したワイヤレス充電対応の「MagSafe」をきっかけに、ワイヤレス充電器は、いよいよ新しい充電スタイルとして選ばれるようになりそうだ。

 家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」によると、iPhone 12/12 Proが発売になった20年10月3週から、基準週(20年6月1週)に比べて販売台数が急増するなど、すでにヒットの兆しは見えている。
 
充電しながらiPhoneを使える、Apple純正のMagSafe充電器(製品単体・純正ケース装着時)

冬の定番に? 着る毛布・着るUSB毛布、USB充電式電熱ベスト

 20年秋冬からのヒットアイテム「着る毛布」は衣料品、「着るUSB毛布」「USB充電式電熱ベスト」は、別売のモバイルバッテリと組み合わせ、身体を温めるUSBアクセサリだ。しかし、役割は同じ「防寒」である。

 今冬、早速ノーマルの着る毛布を2枚購入し、1枚のみ開封して着用しているが、そこそこ温かい。さらにヒーターによる温め機能が必要かどうか悩んでいるところだが、今後、在庫処分価格になったら、着るUSB毛布・USB電熱ベストは、来冬に向けてぜひ試してみたいデジタルガジェットだ。
 
楽天市場で販売している着る毛布
 
Amazon.co.jpで販売しているUSB充電式電熱ベスト

エリア展開次第で人気化間違いなし 中小~大手企業のネットスーパー

 生鮮食品・冷凍食品・惣菜などをオンラインで注文して店舗・配送拠点から配達希望場所(主に自宅)まで配送するネットスーパーは、今年いよいよ、都市部や一部のエリア限定から首都圏全体に広がると期待している。
 
都市部を中心に広がる大手企業が運営するネットスーパー

 支払い方法として、PayPayやau PAYなど、主要スマホ決済サービスが利用可能になり、一部のネットスーパーではすでに導入している、事前注文して店舗で受け取る「ドライブスルー受け取り」限定の割引などが始まると、自宅への配達の必要性を感じない層にも、お得で感染リスクのない買い物方法として注目されそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。