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SIMフリースマホ市場の停滞続く、テレワーク需要は影響せず

 全国の家電量販店ECショップでPOSデータを集計する「BCNランキング」によると、4月のSIMフリースマートフォンの販売台数前年比は75.6%。80.1%と大幅下落した3月よりさらに悪化した。一部のデジタル製品ではテレワーク需要で伸長しているジャンルもあるが、SIMフリースマホ市場はその恩恵を受けていないようだ。


 メーカー別ではアップルやサムスンなどが躍進したこともあり、上位陣は前年より大きく数字を落とした。ファーウェイ、ASUSシャープOPPOの4強体制にも変化が生じている。

 週次の販売数量シェア推移では、3月から4月前半にかけて30%を超えるシェアを維持していたファーウェイが沈んだ。2位以下は相変わらず接戦だが、サムスンがASUSを上回る比率が高くなってきている。
 

 シリーズ別では「HUAWEI P30 lite」が2カ月連続で首位。シェアは20.2%で2位以下を大きく引き離した。2月発売の京セラ「BASIO4」やモトローラ・モビリティ「moto g8 plus」がランクインしている点にも注目したい。
 

 本来であれば春商戦は1年でもっとも盛り上がるが、新型コロナウイルスによる外出自粛、4月の新型iPhone発売などが重なり、異常値が続いている。市場の回復に向けて、次の商戦で各社が打ち出す戦略に注目したい。(BCN・大蔵 大輔)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。