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外出自粛による「ECの物流崩壊」を「OKIPPA」が防ぐ、再配達を7割以上削減

データ

2020/03/27 09:00

 Yperは3月26日、「八尾市グリーン交通・配送推進協議会」と実施した物流における再配達の削減とCO2削減を目的とした実証実験の結果(速報値)を発表した。

宅配ボックスの活用によって、再配達を7割以上削減

 実験では、大阪府八尾市全域の簡易宅配ボックス「OKIPPA(オキッパ)」を無償配布した724世帯を対象に、1月20日~2月16日の宅配による荷物の受け取り状況をアンケート調査している。

 1週間ごとに計4回行ったアンケートの結果によれば、OKIPPAによって7割以上の再配達を削減できたことが明らかになった。再配達になってしまった割合は期間全体で平均12.57%と、国土交通省調べによる全国平均の16%を大きく下回っている。

 週を追うごとにOKIPPAの活用率が上がり、再配達率が下がっていることから、OKIPPAの認知と使用方法の理解が広がることで、再配達が減少したと推察される。
 
自治体による「OKIPPA」周知が再配達減少に

 この実験を知ったきっかけとして、参加者の約6割が「市政だより」と回答している。また、八尾市グリーン交通・配送推進協議会の委員である各配送会社にも八尾市から実験やOKIPPAの使用方法についての周知が行われたことが、実験期間中のOKIPPA利用率向上につながり、再配達の削減につながったと考えられる。

 なお、OKIPPAで受け取れずに再配達となってしまった理由については、「OKIPPAに入らないサイズの荷物であった」「内容物が生ものなどであった」「すでにOKIPPAに荷物が入っていた」「本人確認が必要な荷物であった(代引・着払い・本人確認必要荷物など)」「家電品だったので配達員が念のため手渡しを希望した」「OKIPPAへの預け入れ希望を伝えていなかった」などがみられた。
 
「OKIPPA」の利用イメージ

 OKIPPAは、吊り下げ式簡易宅配ボックス。設置工事は不要で、玄関のドアノブに簡単に取り付けられる。使用時以外は、手のひらサイズに折りたためるため、場所を取らない。なお、盗難や個人情報漏洩対策として、ドアノブ専用ロックと、シリンダー式南京錠の内鍵と2種類の鍵を備えており、専用アプリとの連携によって盗難補償保険への加入や、荷物通知を受け取りにも対応する。