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増税前の販売データ、テレビの駆け込みが再びピークに、9月3週は178.8%に

 【BCN速報値】全国の主要家電量販店ネットショップPOSデータを集計した「BCNランキング」の速報値によると、消費増税直前の薄型テレビの駆け込み需要(販売台数ベース)は、9月1週にピークを迎えた後、2週にはやや勢いを弱め、そのまま下降するかと思われたが、3週になって再び前年同週比178.8%と急伸した。BCNのデータでは、テレビ以外の多くのカテゴリーでも同様の動きが現われた。テレビについては直前に駆け込みのピークが二度発生するという前回とは明らかに異なる動きとなった。


 前回増税時の青い折れ線グラフと、今回の赤い折れ線グラフの動きを比較してみよう。前回は14年3月1週に前年同週比144.8%を記録してピークとなり、その後、2週には136.3%、3週に129.6%とやや落ち着き、最終の4週に少し盛り返し、4月1週には反動減が色濃く現われた。

 これに対し、今回は9月1週に前年同週比177.4%を記録した後、2週には160.0%とやや勢いが鈍ったが、3週に入ってからは再び178.8%と高い伸びとなった。

 BCN総研の木下智裕部長は「4K、大画面の製品を中心に月末に近づくにつれテレビ販売は勢いを増している。増税前の最後の週末を含む9月4週は、前年同週比で2倍程度の伸びとなるだろう」と、さらに大幅な伸びを予想する。

 デジタル家電における今回の増税前の駆け込みは、前回より伸びは大きい。なお、BCNランキングの週次データは月曜~日曜日で集計しているため、9月4週は9月23~29日となる。

 チャートの下の棒グラフは13年12月1週の販売台数を100としたときの台数指数の推移を示したもの。増税前の直前の台数規模は前回をやや下回っているが、最終週の追い込みが注目される。(BCN・細田 立圭志)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。