2018.10.21 17:00
暮らしにプラスこれは労働革命だ。働き方改革なんてぬるい言葉では足りない
コマツが掲げるスマートコンストラクション2.0は、人の働き方や生き方そのものまでも変える、きわめて大きなポテンシャルを秘めている。AIとロボット技術を応用した究極の建設現場を目指すもので、実現すれば土木の現場から作業員が消える。幕張メッセで開かれた「CEATEC 2018」でその一部が紹介された。会場には自律運転ができる本物の油圧ショベルとクローラーダンプが持ち込まれ「現物」が持つ圧倒的な存在感が周囲のブース制圧しているかに見えた。さらに、土木工事というリアルそのものの世界を根底から変えてしまうコンセプトがひときわ異彩を放っていた。
遠隔操作にも対応する自律運転油圧ショベル PC200i(右)と自律運転区ローラーダンプ CF-1
土木工事を行う建設機械(建機)は、互いに強調しながら自律的に動き、設計図面に従って粛々と作業を進める。人間は遠く離れた場所にある管理センターで複数の現場を同時に監視しながら、必要に応じて指示を出すだけ。建機で行う複雑な作業は、専門技術を身につけた作業員が行う場合もあるが、遠隔で操作できるため現場に行く必要はない。作業員は海外のオフィスにいても自宅にいても、モニターと操作環境が整っていればどこにいてもいい。必要に応じて世界中から作業員をオンラインで招集し、作業に参加してもらう、ということもできる。工事現場に人は誰も居ない。そんなイメージだ。
実際は、現在の自動化が進んだ工場でも何かと人の作業が必要であるように、建機の運搬やメンテナンス、現場での細かな事前準備や調整で、人間は必要だろう。当面は。しかし、そうしたことをこなす運搬ロボットやメンテナンスロボット、事前調整用のロボットなども開発されるとなると、人がやっていた作業もゆくゆくは自動化され、本当に誰も居ない現場が実現することになる。この動きは建設現場にとどまらず、人の存在が不可欠と思われていたあらゆる「現場」にも広がりそうだ。農業も医療も教育も物流も介護も、人がそこにいなくても成り立つ可能性が出てくる。労働形態の革命そのものだ。
自律運転油圧ショベル「PC200i」を実際に遠隔操作するコックピット。
5G回線で現場と結ぶことで遅延のない操作が可能
コマツは日本ではダントツの建機メーカー。世界市場でもトップシェアのキャタピラーに迫る2位のポジションを誇る。ここまで成長した原動力はICT技術だ。GPSを活用し建機の位置情報などを集約する「KOMTRAX」というシステムが流れを変えた。それまで課題だった建機の盗難を減らすことに成功し、効率的な建機の配置にも応用することで、一時は赤字だった業績を急回復させた。現場の自動化を目指す端緒だ。そもそもの自動化の目的は建設技能労働者不足への対応だ。
2026年には日本で必要とされる労働者の3分の1、実に128万人が不足するともいわれている。そこで、自動化による生産性向上でカバーしようというわけだ。
人手のかかる典型的な労働集約型の建設現場が激変するインパクトは計り知れない。もちろん、すぐにあちこちの建設現場が無人になって、道や橋が自動的にどんどんできていくようになるわけではない。しかし、ある種SF的とも言えるこうした光景が見られるのも、そう遠い将来のことでもなさそうだ。仕事や生活あり方が劇的な変化を遂げる時が刻々と近付いている。(BCN・道越一郎)
土木工事を行う建設機械(建機)は、互いに強調しながら自律的に動き、設計図面に従って粛々と作業を進める。人間は遠く離れた場所にある管理センターで複数の現場を同時に監視しながら、必要に応じて指示を出すだけ。建機で行う複雑な作業は、専門技術を身につけた作業員が行う場合もあるが、遠隔で操作できるため現場に行く必要はない。作業員は海外のオフィスにいても自宅にいても、モニターと操作環境が整っていればどこにいてもいい。必要に応じて世界中から作業員をオンラインで招集し、作業に参加してもらう、ということもできる。工事現場に人は誰も居ない。そんなイメージだ。
実際は、現在の自動化が進んだ工場でも何かと人の作業が必要であるように、建機の運搬やメンテナンス、現場での細かな事前準備や調整で、人間は必要だろう。当面は。しかし、そうしたことをこなす運搬ロボットやメンテナンスロボット、事前調整用のロボットなども開発されるとなると、人がやっていた作業もゆくゆくは自動化され、本当に誰も居ない現場が実現することになる。この動きは建設現場にとどまらず、人の存在が不可欠と思われていたあらゆる「現場」にも広がりそうだ。農業も医療も教育も物流も介護も、人がそこにいなくても成り立つ可能性が出てくる。労働形態の革命そのものだ。
5G回線で現場と結ぶことで遅延のない操作が可能
コマツは日本ではダントツの建機メーカー。世界市場でもトップシェアのキャタピラーに迫る2位のポジションを誇る。ここまで成長した原動力はICT技術だ。GPSを活用し建機の位置情報などを集約する「KOMTRAX」というシステムが流れを変えた。それまで課題だった建機の盗難を減らすことに成功し、効率的な建機の配置にも応用することで、一時は赤字だった業績を急回復させた。現場の自動化を目指す端緒だ。そもそもの自動化の目的は建設技能労働者不足への対応だ。
2026年には日本で必要とされる労働者の3分の1、実に128万人が不足するともいわれている。そこで、自動化による生産性向上でカバーしようというわけだ。
人手のかかる典型的な労働集約型の建設現場が激変するインパクトは計り知れない。もちろん、すぐにあちこちの建設現場が無人になって、道や橋が自動的にどんどんできていくようになるわけではない。しかし、ある種SF的とも言えるこうした光景が見られるのも、そう遠い将来のことでもなさそうだ。仕事や生活あり方が劇的な変化を遂げる時が刻々と近付いている。(BCN・道越一郎)
注目の記事
IoTの総合展「CEATEC 2018」が開幕、aiboとロボット掃除機のコラボも
シャープ、世界初の8Kチューナー内蔵「AQUOS 8K」は80型で200万円
ピクセラの4Kチューナー10月5日発売、NetflixやYouTubeも4K画質で
4倍の売上増も見込める、セルフ決済「ローソンスマホペイ」の実力
PayPayがQRコード決済を開始、インバウンド対応に独自色
外部リンク
コマツ=https://home.komatsu/jp/
「スマートコンストラクション」=http://smartconstruction.komatsu/
「CEATEC JAPAN」=https://www.ceatec.com/ja/
RECOMMEND おすすめの記事
くらしを彩る
エアコンの電気代が高すぎる!今日からできる冷房・暖房の節電術。電気代高騰に負けない賢い使い方のコツ
売れてるもの
リビングに置きたい大型テレビ 何が売れてる? 5月の販売台数トップ3をチェック【BCNランキング】
家電とIT
スマホを置いたら自動で冷却 イヤホンも充電できる冷却クーラー サンワサプライから登場
くらしを彩る
EcoFlowのポータブル電源+ポータブルエアコンでアウトドアの楽しさ爆上がり! 特別クーポンでEcoFlow製品をお得に購入しよう
くらしを彩る
家電の電気代を一覧でチェック 冷蔵庫・洗濯機・エアコンなどのコストを徹底比較
売れてるもの
値下げ効果でソニー「WF-1000XM6」が浮上、26年6月に売れた完全ワイヤレスイヤホンTOP10