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【2018年4月更新】家電量販店の株主優待から戦略を読み解く・エディオン

特集

2018/04/23 19:10

 【不定期連載・家電量販店白書~株主優待】 国内株式市場に上場している主要家電量販店について、子会社・グループ会社を含め、1社ごとに株主優待制度の詳細を取り上げ、そこから今後の各社の戦略を読み解いてみたい。第1回のヤマダ電機、第2回の上新電機に続き、今回は、西日本、中部を地盤とするエディオンを取り上げる。


 2012年に、「イシマル」「エイデン」「ミドリ」「デオデオ」から店舗名を現状の「エディオン」に統一。持株会社エディオンの設立は02年にさかのぼり、まずは西日本を中心に展開していたデオデオと中部エリアを中心に展開していたエイデンが経営統合し、ミドリ電化、石丸電機、サンキューなどを買収して、連結売上高で業界上位5社に入る事業規模に成長した。なお、サンキューはグループ企業として独立し、住宅リフォームに家電量販店としていち早く取り組むなど、機動力を強みとした「100満ボルト」を運営している。

 リフォーム事業とEコマース事業の強化を掲げ、15年4月に、家電量販店で初めて共通ポイントサービス「Tポイント」を導入。当初は店舗だけだったが、17年のオンラインショップ「エディオンネットショップ」のリニューアルを機に、リアルとオンラインのポイントの共通化を図り、「エディオンネット」でもエディオンポイント、Tポイントを利用できるようになった。また、インターネットで注文し、希望する店舗で受け取る店舗受け取りサービスを開始した。

 東証一部と名証に上場し、決算日は3月31日。配当は3月末のみ。平成25年(13年7月)からの株主優待の内容は、「100株以上500株未満:優待券500円6枚」「500株以上1000株未満:優待券500円20枚」「1000株以上2000株未満:優待券500円30枚」など。上場している家電量販店の多くは、継続保有すると贈呈する優待券を上乗せするが、エディオンにそうした特典はない。
 
株主優待の詳細(エディオンのWebサイトより)

 500円の株主優待券は、100満ボルトの店舗と「エディオンネット」で、1回税込2000円以上の買い物につき、2000円ごとに1枚利用でき、例えば2万円の商品を購入した場合は、500円×10枚で最大5000円引きとなる。有効期限は7月1日から翌年の6月末日。
 
独自のエディオンカードは年間費980円のクレジットカードカードで、対象商品を購入すると、
無料で5年間・10年間長期保証がつく

 旧デオデオの本店としてオープンした「エディオン広島本店」は、建物の老朽化による建て替え工事のため、17年4月に一時閉店し、19年にオープンする予定。愛知県豊田市の「エディオン豊田本店」でゲーミングイベントを開催し、好評を博すなど、立地に適した独自の地域密着戦略を実践している。(BCN・嵯峨野 芙美)

■会社概要
<エディオン>
決算月:3月
設立:2002年3月
上場:2002年3月(東証一部:2730)
本社:大阪市北区中之島2-3-33 大阪三井物産ビル
平均年齢:41.3歳
平均年収:520万円

企業サイトURL:https://www.edion.co.jp/
IR情報URL:https://www.edion.co.jp/ir/

【本連載の目的と記載内容について】
 通常の取材とは別の視点から家電小売業界の現状を明らかにし、各社の最新の取り組みを紹介するため、各社のIRページ・株価情報などを参考にまとめています。実際の投資などのご判断は読者様各自の責任にてお願いいたします。また、株主優待の内容は随時改定・見直しされるため、最新情報は必ずIRサイトなどでご確認いただきますようお願い申し上げます。