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Apple Watch Series 5をハンズオン! やはり大きい「常時表示ディスプレイ」のインパクト

レビュー

2019/09/25 18:30

 アップルが9月20日に発売した最新のスマートウォッチApple Watch Series 5」。2015年にiPhoneのアクセサリーデバイスとして誕生してから4年の間に、セルラー通信機能を内蔵するモデルをラインナップに加えながらiPhoneから独立したスマートウォッチとしての進化を重ねてきた。最新モデルのSeries 5ではさらにスタンドアロンで使えるスマートウォッチとしての機能に磨きをかけた。さっそくハンズオンレビューをお届けしたい。

アップルが9月20日に発売した最新のスマートウォッチ
Apple Watch Series 5」の実力は?

画面の常時表示に対応、コンパス機能も内蔵

 Apple Watch Series 5は2018年に発売されたSeries 4から見た目のデザインは大きく変わっていないが、実はハードウェアとソフトウェアの双方でますます便利な機能追加を果たしている。最も大きな進化は画面の「常時表示」ができるようになったことだ。

 これまでのApple Watchは通常は内蔵バッテリーによる駆動時間を長くするためにディスプレイを消灯した状態を保ち、ユーザーが手首を返して画面をのぞき込む角度に変えた時に、本体に内蔵するセンサーが検知してディスプレイをオンにする仕様としていた。

 Series 5では、ユーザーが画面をのぞき込まなくても常時ディスプレイに時刻のほか、コンプリケーションと呼ばれるユーザーが選択した日付やメール、アクティビティトラッカーなどApple Watchが対応するアプリへのショートカット、ならびにそれぞれの通知情報を表示できるようになった。
 
画面の常時表示が可能になった

 バッテリーの消耗をできる限り抑えるため、ユーザーが画面を見ていない姿勢になっていることを内蔵センサーが検知すると、画面の照度を下げて、文字盤内のべた塗りデザインのオブジェクトは輪郭線だけを描画するなど表示を可能な限りシンプルにする。ユーザーが手首を上げて画面をのぞき込むと、明るさを上げて見やすさ最優先の表示に切り替える。
 
画面に視線を落としていない角度に手首が傾くと、
バッテリーを消費するベタ面表示を暗転させて駆動時の消費電力をセーブする

 電力効率の高いLTPO(低温多結晶酸化物)OLEDディスプレイを搭載。さらにディスプレイドライバーやパワーマネジメントIC、環境光センサーとそれぞれを統括するソフトウェアのアルゴリズムに見直しをかけて、システム全体としても省電力化を図った。こうしたさまざまな工夫で、内蔵バッテリーによる連続駆動時間はSeries 4と同じ約18時間を実現している。

 ユーザーとしてはやはり使い勝手が大きく改善された手応えがある。筆者は初代Apple Watchから直近のSeries 4まで、各世代のモデルを使用してきたが、Apple Watchの画面が常時点灯している状態は、最初は不思議な感じもした。使い込んでみると、満員電車の中でつり革をつかんでいる時や、ビジネスシーンのミーティング中にも時刻が“チラ見”できるのでありがたい。

 「設定」メニューから「画面表示と明るさ」を開き「常にオン」を選択すると、画面の常時表示をオフにして、従来モデルと同様に手首を返した時だけに文字盤を表示する仕様に変更もできる。ただ便利な常時表示を一度体験してしまうと、もう後戻りはできないだろう。
 
常時表示はウォッチ側の設定からオフにもできる。「機密コンプリケーションを非表示」を選択すると、
バッテリーセーブ時の表示状態の時にカレンダーやアクティビティなどユーザーの
プライバシーに関わる情報を非表示にしてくれる
 
機密コンプリケーションを非表示にすると、画面中央のアクティビティの項目がブラックアウトする

 もう一つ、ハードウェアに由来するSeries 5の進化がある。それは本体に「コンパス」を内蔵したことだ。コンパスの機能はアプリ化されていて、文字盤上にコンプリケーションとして追加もできる。コンパスがあるとトレッキングなどアウトドアレジャーのお供としてもApple Watchがさらに活躍してくれそうだ。
 
コンパス機能を内蔵。
アップル純正のコンパスアプリなどをインストールして使える

 さらにApple Watch用アプリにもなっている「マップ」がコンパスの情報を取り込めるようになったことも大きい。ユーザーが現在いる場所と、向いている方向もマップ上に表示ができるからだ。これでふだんの町歩きで道に迷う心配が減る。アップルではコンパスの機能を活かしたアプリをデベロッパーが開発できるようにAPIの公開も行っている。今後はコンパス情報が位置情報ゲームなど、さまざまなエンターテインメントと融合する可能性もあるだろう。
 
アップルの「マップ」アプリと連動して、
自分がマップの中で向いている方向がわかるようになった

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