パナソニックが10月21日に発売するスチームオーブンレンジ「3つ星ビストロ NE-BS2600」は、夕食や昼食の献立を考える煩わしさから解放する無線LAN対応の食のプラットフォームアプリ「キッチンポケット」と連携。日々の献立や、食事のレパートリーの少なさに悩むユーザーに豊富で簡単なレシピなどを提案したりする。9月25日から配信開始したキッチンポケットは、パナソニックが10月からスタートする食の「くらしアップデートサービス」の第一弾となる。

パナソニックのスチームオーブンレンジ「3つ星ビストロ NE-BS2600」

 2018年に創業100年を迎えたパナソニックが次の100年も社会的な使命を果たしてくために宣言した「くらしアップデートサービス」は、これまでのユーザーと家電製品のコミュニケーションのあり方を全面的に見直す戦略だ。

 従来のアプローチは、より幅広いユーザーニーズに応えるために、さまざまな新機能を搭載するという方法。これは個々のユーザーのライフスタイルが多様化する中、すべての機能を使いこなせるユーザーは少なく、ともすれば多機能であるがゆえに製品の使いこなしが難しいという側面があった。

 くらしアップデートサービスは、アップグレードからアップデートに製品開発の発想を変えて、ユーザー一人ひとりにちょうどいい価値を提案する。例えば、オーブンレンジでいえば赤ちゃんの離乳食から小学生の弁当、大学受験の夜食など、家族の成長に寄り添う形で時期や季節にあったメニューをおススメするなどしてアップデートしていくイメージだ。

 ほかにも、くらしアップデートサービスでは、購入時だけでなくユーザー同士が独自メニューや作り方、機器の使い方などをやりとるするコミュニティーをつくり、そうしたサービスを通じてメーカーと顧客との継続的な接点を構築していく。

 外部企業とのサービス連携による価値の提案にもチャレンジする。さっそくNE-BS2600では、国内の食材宅配業界で10年連続首位のヨシケイ開発と連携して、ビストロのワンボウルレシピや凍ったままグリルなどの機能を活用した専用食材(ミールキット)を独自開発。食材メニューはキッチンポケットのアプリから注文できる。ミールキットは10月からヨシケイが提供する。
 
10月からスタートする食の「くらしアップデートサービス」のイメージ

 具体的にNE-BS2600が連携する「キッチンポケット」は、「献立サポート」「使いこなしサポート」「下ごしらえサポート」の三つから構成される。
 

 献立サポートでは、主菜と副菜をセットにした1週間の献立のほか、人気や特集メニューから選ぶ今日の「おすすめ」、食材やメニュー名から検索する「レシピ検索」があり、それぞれ「買い物リスト」に登録することで足りない食材を効率的に買い物できる。お気に入りのメニューなどはアプリ上の「マイリスト」に登録して、機器本体に送信して保存することも可能だ。
 
1週間の「献立サポート」

 「使いこなしサポート」では、ユーザー同士で独自メニューや機器の使い方などを共有する。すでにパナソニックではWeb版の「キッチンポケット」を14年11月から運用しており、そこには約300万人(登録会員約17万人)のユーザーがいる。当面は、Web版ユーザーのスマートフォンアプリへの登録を、どれだけ促せるかがカギになりそうだ。
 
「使いこなしサポート」のユーザー同士のコミュニティ

 最後の「下ごしらえサポート」は前述したヨシケイとの食配サービスの連携となる。サービスの流れは、キッチンポケットからヨシケイのサイトにリンクして注文し、配達した食材を受け取って冷凍保存する。NE-BS2600で調理するときは解凍した食材をボウルなどに入れて加熱してメニューを選択するだけだ。
 
ヨシケイとビストロのコラボによる「下ごしらえサポート」

 今後はIoTやAIの技術開発を加速させていくことで、「キッチンポケット」のサービスをより家族や個人のニーズにフィットした内容にブラッシュアップして、食のくらしアップデートサービスを充実させていくという。NE-BS2600の価格はオープンで、税別の実勢価格は18万円前後の見込み。(BCN・細田 立圭志)