オウルテックがゲーミング市場に参入、TESORO社製品を順次展開

 オウルテックは4月20日、台湾・Tesoro Technology(以下、TESORO社)のゲーミングデバイスの販売を開始すると発表した。


Tesoro Technologyのゲーミングデバイスを展開

初のゲーミングデバイス 発表会にはTESORO社のBorggren副社長が登場

 PCやスマートフォンの周辺機器を幅広く取り扱う販売代理店のオウルテックだが、ゲーミングデバイスを展開するのは今回が初めて。2011年に台湾で設立し、12年に米国・中国、16年にドイツに販売網を拡大した新興メーカーのTESORO社の製品で新規市場の開拓を目指す。

 TESORO社のJohan Borggren副社長は発表会の冒頭で、“Break the Rules.Embrace Innovation”というブランド哲学を説明。「例えば、キーボードであればレイアウトは決まっているし、マウスは手に収まるサイズでなければならないという制約がある。このメッセージは、規定の中でいかに革新を起こせるかというチャレンジ精神の表れだ」と語った。
 

TESORO社のJohan Borggren副社長

光るゲーミングキーボードなど、個性派揃いのTESORO社製品

 第一弾として発表したのは、ゲーミングキーボード3種、ゲーミングマウス3種、ヘッドセット1種、ゲーミングパッド2種だ。

 特徴が際立っているのが、ショートキーストロークを搭載する「Gram Spectrum(TS-G11SFL-JP)」、分離式のテンキーボードを備える「Tizona Spectrum(TS-G2SFL-JP)」だ。

 「Gram Spectrum(TS-G11SFL-JP)」は、一般的なキーがキーキャップ11.5mm、キーストローク4mm、アクチュエーションポイント2mmなのに対して、キーキャップ6.2mm、キーストローク3.5mm、アクチュエーションポイント1.5mmとスリム設計のメカニカルキーボード「Tesoro Agile Mechanical Switch」を採用。すばやいキーストロークを実現する。
 

ゲーミングキーボード「Gram Spectrum(TS-G11SFL-JP)」はイルミネーション発光が美しいフローティング構造

 各キーはフローティング構造になっており、キー側面からイルミネーションが鮮やかに発光する。Nキーロールオーバー対応で、最大6キー同時押しに対応。ケーブルは着脱可能で、持ち運びにも便利だ。32ビットのARM Cortexプロセッサと512KBのオンボードメモリが、快適なゲーム操作に貢献する。

 レポートレートは最大1000Hz、キー耐久は6000万回。税別実勢価格は1万8800円前後の見込み。

 「Tizona Spectrum(TS-G2SFL-JP)」は、単体で別売もするテンキー「Tizona Spectrum NumPad(TS-G2SFLP-JP)」が脱着可能なメカニカルキーボード。テンキーは左右どちらにでも接続可能で、マグネットでしっかり固定することができる。
 

メカニカルキーボード「Tizona Spectrum(TS-G2SFL-JP)」(左)は、別売の「Tizona Spectrum NumPad(TS-G2SFLP-JP)」(右)を装着可能


 五つのプロファイルキー、インスタントマクロを設定できる三つのサムキーを備え、Nキーロールオーバーに対応。レポートレートは最大1000Hz、キー耐久は6000万回。「Tizona Spectrum」の税別実勢価格は1万8800円前後、「Tizona Spectrum NumPad」の税別実勢価格は7500円前後の見込み。

 スタンダードモデルの「EXCALIBUR SPECTRUM(TS-G7SFL-JP)」は照明効果をハードウェア制御できる機能を搭載。32ビットのARM Cortexプロセッサと512KBのオンボードメモリを備え、快適なゲーム操作をサポートする。レポートレートは最大1000Hz、キー耐久は6000万回。税別実勢価格は1万7800円前後の見込み。
 

EXCALIBUR SPECTRUM(TS-G7SFL-JP)

ラインアップはさらに拡大予定 これまで培ったノウハウを生かす

 マウスは、人間工学に基づいてデザインしたゲーミングモデルを3機種ラインアップ。いずれも高耐久のオムロン社製スイッチ、32ビットARM Cortexプロセッサ、512KBオンボードメモリを搭載する。
 

左から「ASCALON SPECTRUM(TS-H7L-JP)」、「SAGITTA SPECTRUM(TS-H6L-JP)」、
「SHARUR SPECTRUM(TS-H3L-JP)」

 税別実勢価格は、七つのプログラム可能なボタンを備え、6400DPIまで5段階のOTF解像度できる「ASCALON SPECTRUM(TS-H7L-JP)」が6800円前後、六つのプログラム可能なボタンを備え、5000DPIまで4段階のOTF解像度できる「SAGITTA SPECTRUM(TS-H6L-JP)」が5800円前後、六つのプログラム可能なボタンを備え、4000DPIまで4段階のOTF解像度できる「SHARUR SPECTRUM(TS-H3L-JP)」が3800円前後の見込み。

 7.1chバーチャルサラウンド再生が可能なゲーミングヘッドセット「OLIVANT PRO 7.1ch」は、50mmドライバユニットで高音質を実現。軽量サスペンションバンドを備え、長時間の装着でも疲れにくい。単方向性マイクロフォンは着脱可能だ。周波数帯域は20Hz~20kHz、USB7.1インラインコントロール、スプリッタアダプタケーブルを付属する。税別実勢価格は7500円前後の見込み。
 

OLIVANT PRO 7.1ch

 このほか、高密度ファブリック素材を採用したゲーミングマウスパッド「AEGIS(TS-X2-JP/TS-X3-JP)」も発売。小サイズの「TS-X2-JP」が1100円前後、大サイズの「TS-X3-JP」が1680円前後の見込み。

 オウルテックでは今後、TESORO社のイヤホンやゲーミングチェアも販売予定。カテゴリ・商品数ともにラインアップを拡大し、これまでPCやスマートフォン周辺機器の販売で培った販路で展開していく。(BCN・大蔵 大輔)