2026.8.02 18:30
スマホ・PC小さな箱からド迫力――KEFが放つワイヤレススピーカーの決定版 LS LUXE[道越一郎のカットエッジ]
その昔、どの家庭にもたいてい「ラジカセ」や「ステレオ」があった。スピーカー付きで音が出る音楽再生装置だ。最近ではテレビにつなげるサウンドバーが、家庭の音楽再生を担う場合も多いようだ。オーディオ通もうならせる本格派のスピーカーシステムも登場し始めている。スピーカーだけで音楽再生のすべてを賄う「ワイヤレススピーカー」だ。英国の音響機器メーカー、KEFの新製品、LS LUXE(=エルエス リュクス)も、その一つ。
丸みを帯びたキャビネットが特徴のKEFの
ワイヤレススピーカーLS LUXE
一見、2本セットの普通のスピーカーのように見えるが、スピーカーに加え、アンプや再生プレーヤーも内蔵。これだけで、昔でいえば「ステレオ」だとか「コンポ」だとかに相当する存在だ。スマートフォン(スマホ)などでコントロールする。LS LUXEの最大の特徴は、一度見たら忘れられない、ユニークで丸みを帯びたキャビネットの造形だ。同社のジャック・オクリーブラウン最高技術責任者(=CTO)は、「デザイン性の高さと音響性能の高さを両立させた結果」と胸を張る。スピーカーユニットには、直径6.5インチの第12世代Uni-Qドライバーを採用した。Uni-Qドライバーとは、同社が開発した独自の同軸型スピーカー技術。高域用のツイーターを中低域用のベース・ミッドレンジユニットの中央に配置した、二重構造が特徴だ。音の発生源が一つのユニットに集約されるため、聞き疲れせず、聴取位置の自由度が高いというメリットがある。また、Uni-Qドライバーの内部には、Velocity Control Technology(=VECO)を搭載。音楽再生中のコーンの動きをリアルタイムでモニター、フィードバックし補正することで、クリアで深みのある低音の再現に貢献する。
高域用のツイーターを、
中低域用のベース・ミッドレンジユニットの中央に配置した
Uni-Qドライバー
インターネットに接続することで、単体でのストリーミング再生をサポート。最大24ビット/384kHzのロスレスフォーマットの音源の再生が可能だ。Tidal、Qobuz、Amazon Music、Deezerなどの音楽配信サービスに対応。また、Spotify ConnectやApple AirPlay、Google Castを介して再生もできる。もちろん、有線での接続にも対応。HDMI eARC、アナログAUX入力、光デジタル入力、同軸デジタル入力を備え、外付け機器を接続できる。贅沢なテレビ用のスピーカーとしても活用可能だ。Google Nestデバイスと連携させて、音声によってラジオの再生指示を出す、といった使い方もできる。
多彩なインターフェースを備える本体背面
特徴的なキャビネットは、素材にBMC(=バルク・モールディング・コンパウンド)と呼ばれるガラス繊維で補強された高強度複合材料を採用した。強度が高く複雑な形状の成形が可能なのが特徴。独特の丸みを帯びた造形を支える。補強材なしでも剛性を維持できるため、コンパクトな筐体で最大限の低音性能を実現。スピーカーユニットからの振動がキャビネットに伝わらない「デカップリングシャーシ」も採用し、クリアな音を実現させた。同社サイトでの直販価格(以下同)は、本体がペアで71万5000円(税込、以下同)、専用のS-LUXEフロアスタンドがペアで14万3000円。7月30日に同社会員向けに先行発売し、一般向けには8月25日に発売する。かなり高額なスピーカーだが、アンプもプレーヤーも兼ねたシステム価格と考えれば、少し見え方も変わるだろう。実際試聴してみたところ、小さなボディーからは想像できない、広がりのある力強い音で驚いた。特に低音にはキレと迫力が感じられた。
KEFのジャック・オクリーブラウンCTO
発表会でジャック・オクリーブラウンCTOは、アクティブスピーカーの利点について「電子回路と音響を同時に制御することが可能な点だ」と語る。子どもの頃から音楽とスピーカーに強い興味を抱いていたオクリーブラウンCTO。音響工学を学びKEFのインターンシップを経て入社。現在は研究開発部門のトップとして、約15名からなるサウンド技術と音響設計を統括するチームを率いる。その彼からすれば、より自由に音づくりができるアクティブスピーカーはとても魅力的な存在なのだろう。一方で、「必要なすべての電子機器を一つのパッケージに詰め込まなければいけない」難しさも明かす。「発熱問題の制御やアンテナの配置、各種認証の取得など、一般的なスピーカーには存在しない、多くの技術的課題をクリアする必要がある」とも話した。
同社のワイヤレススピーカーには、ペアで12万9800円の「Coda W」などのシリーズもある。2つの箱だけで音楽再生が完結するのは魅力的だ。部屋を手軽にいい音で満たしたい時、こんな新機軸のスピーカーシステムも選択肢の一つに入るだろう。(BCN・道越一郎)
写真ギャラリー
ワイヤレススピーカーLS LUXE
一見、2本セットの普通のスピーカーのように見えるが、スピーカーに加え、アンプや再生プレーヤーも内蔵。これだけで、昔でいえば「ステレオ」だとか「コンポ」だとかに相当する存在だ。スマートフォン(スマホ)などでコントロールする。LS LUXEの最大の特徴は、一度見たら忘れられない、ユニークで丸みを帯びたキャビネットの造形だ。同社のジャック・オクリーブラウン最高技術責任者(=CTO)は、「デザイン性の高さと音響性能の高さを両立させた結果」と胸を張る。スピーカーユニットには、直径6.5インチの第12世代Uni-Qドライバーを採用した。Uni-Qドライバーとは、同社が開発した独自の同軸型スピーカー技術。高域用のツイーターを中低域用のベース・ミッドレンジユニットの中央に配置した、二重構造が特徴だ。音の発生源が一つのユニットに集約されるため、聞き疲れせず、聴取位置の自由度が高いというメリットがある。また、Uni-Qドライバーの内部には、Velocity Control Technology(=VECO)を搭載。音楽再生中のコーンの動きをリアルタイムでモニター、フィードバックし補正することで、クリアで深みのある低音の再現に貢献する。
中低域用のベース・ミッドレンジユニットの中央に配置した
Uni-Qドライバー
インターネットに接続することで、単体でのストリーミング再生をサポート。最大24ビット/384kHzのロスレスフォーマットの音源の再生が可能だ。Tidal、Qobuz、Amazon Music、Deezerなどの音楽配信サービスに対応。また、Spotify ConnectやApple AirPlay、Google Castを介して再生もできる。もちろん、有線での接続にも対応。HDMI eARC、アナログAUX入力、光デジタル入力、同軸デジタル入力を備え、外付け機器を接続できる。贅沢なテレビ用のスピーカーとしても活用可能だ。Google Nestデバイスと連携させて、音声によってラジオの再生指示を出す、といった使い方もできる。
特徴的なキャビネットは、素材にBMC(=バルク・モールディング・コンパウンド)と呼ばれるガラス繊維で補強された高強度複合材料を採用した。強度が高く複雑な形状の成形が可能なのが特徴。独特の丸みを帯びた造形を支える。補強材なしでも剛性を維持できるため、コンパクトな筐体で最大限の低音性能を実現。スピーカーユニットからの振動がキャビネットに伝わらない「デカップリングシャーシ」も採用し、クリアな音を実現させた。同社サイトでの直販価格(以下同)は、本体がペアで71万5000円(税込、以下同)、専用のS-LUXEフロアスタンドがペアで14万3000円。7月30日に同社会員向けに先行発売し、一般向けには8月25日に発売する。かなり高額なスピーカーだが、アンプもプレーヤーも兼ねたシステム価格と考えれば、少し見え方も変わるだろう。実際試聴してみたところ、小さなボディーからは想像できない、広がりのある力強い音で驚いた。特に低音にはキレと迫力が感じられた。
発表会でジャック・オクリーブラウンCTOは、アクティブスピーカーの利点について「電子回路と音響を同時に制御することが可能な点だ」と語る。子どもの頃から音楽とスピーカーに強い興味を抱いていたオクリーブラウンCTO。音響工学を学びKEFのインターンシップを経て入社。現在は研究開発部門のトップとして、約15名からなるサウンド技術と音響設計を統括するチームを率いる。その彼からすれば、より自由に音づくりができるアクティブスピーカーはとても魅力的な存在なのだろう。一方で、「必要なすべての電子機器を一つのパッケージに詰め込まなければいけない」難しさも明かす。「発熱問題の制御やアンテナの配置、各種認証の取得など、一般的なスピーカーには存在しない、多くの技術的課題をクリアする必要がある」とも話した。
同社のワイヤレススピーカーには、ペアで12万9800円の「Coda W」などのシリーズもある。2つの箱だけで音楽再生が完結するのは魅力的だ。部屋を手軽にいい音で満たしたい時、こんな新機軸のスピーカーシステムも選択肢の一つに入るだろう。(BCN・道越一郎)
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