次亜塩素酸を持ち歩く習慣を!パナソニックの「携帯除菌スプレー」

レビュー

2021/01/28 19:00

 パナソニックが2月1日に発売する「携帯除菌スプレー DL-SP006」は、専用塩水をコンパクトな本体に注入して電解スイッチを押すだけで次亜塩素酸が生成できるデバイスだ。ジャケットのポケットやポーチなどに入れて持ち運べるので、外出先など除菌したいときに新鮮な次亜塩素酸をつくって手軽に除菌ができる。

パナソニックの「携帯除菌スプレー DL-SP006」

 コンパクトなペンタイプのDL-SP006(電池含まず約34g)は、専用塩水を本体内の電解槽で電気分解して、pH8.5程度のアルカリ性電解水(電解次亜水)を生成する。電源は単4型アルカリ乾電池1本のため、ポータブル性に優れ、使いたいときにその場で取り出して使うことができる。
 
DL-SP006の構造と専用塩水

 専用塩水は製品と一緒に10個が入っている。本体価格はオープンで実勢価格は6000円前後。専用塩水は別売りで90個入り、1000円前後でも販売される。

 本体で生成される次亜塩素酸の塩素濃度は40~90ppm。パナソニックでは家庭用の次亜塩素酸 空間除菌脱臭機「ジアイーノ」もあるが、ジアイーノでつくられる塩素濃度は本体トレー内で約10ppm、空間で0.1ppmというから、DL-SP006は、ジアイーノよりも高い塩素濃度の次亜塩素酸がつくれる。

 そのため、パナソニックではDL-SP006はテーブルやいす、便座、衣類、帽子、靴などモノを除菌するため、ジアイーノは部屋などの空間を除菌するためと、用途目的を使い分けている。

 DL-SP006は、テーブルの場合、5回程度噴射して布やティッシュなどで拭き取った後、5秒もすれば99%の除菌率になるという。衣類などは3回程度の噴射でいい。拭き取ったり、拭き取らなかったりしても性能や効果に問題はないが、金属は腐食したり、木材は変色したりする心配があるので、素材によっては拭き取ったほうがいい場合がある。
 
専用塩水を本体に注入する

 実際に次亜塩素酸をつくるのは簡単で、スプレー部を回しながら外して専用塩水を注ぐ。再びスプレー部を閉めた後、電解スイッチを2秒以上長押しする。すると青色のランプが約1秒間隔で点滅する。これが電解しているサインだ。約1分後に青色の点滅が消灯すれば準備OK。気になるモノに噴射して使う。
 
電解スイッチを長押して、約1分待てばフレッシュな次亜塩素酸が生成できる

 専用塩水(容量5ml)の1回当たりの使用の目安は、満水時で約40~60回スプレーできる。時間がたつと徐々に塩素濃度は下がっていくが、4時間たっても有効塩素濃度の下限である40ppmはある。4時間以上たった場合、再び電解スイッチを押せば新鮮な次亜塩素酸がつくれる。ただ、専用塩水は1日1回を目安に、本体に残った溶液は捨てて、入れ替えすることが推奨されている。
 

 ちなみに、塩素濃度はマックスでも人体に影響のない250ppmでストップする安全設計を採用。容器内の専用塩水が少量になっても危険なほどの高濃度になる心配はない。仮に専用塩水がなくなったことを知らずに電解スイッチを押してしまっても、赤色に点灯して電解スイッチが入らない仕組みになっているという。

 小さな子どもがいる家庭では、おもちゃなど触れるものを清潔に保つために使ったり、受験生がいる家庭では、試験の際に持たせたりするものいいだろう。何かと除菌が気になる日常の中で、外出する際にポケットに忍ばせておきたいアイテムだ。(BCN・細田 立圭志)