中国・上海市で6月13日~15日に開催されたアジア最大規模のコンシューマ・エレクトロニクス総合展示会「CES Asia 2018」では、自動車関連の展示が大きな注目を集めていた。中国メディアは「自動車メーカーの新しい戦場」との見出しで記事を掲載。日系企業は、急速に力をつける中国企業に危機感を抱いている。

中国の新興電気自動車メーカーのBYTONのブース

 CES Asiaは4回目で、中国企業を中心に約500社が出展した。最新のスマートフォンやテレビなどが展示される一方、自動車関連の展示スペースでは、コンセプトカーなどがずらりと並び、「CES Asiaは『自動車ショー』に変わった」(15日付中国紙・21世紀経済報道)とみえるほどだった。

 中国では現在、国レベルで自動運転技術の育成に力を入れており、政府の支援を受けた新興メーカーが大きく成長。豊富な資金力を武器に、既存の自動車メーカーから積極的に技術者を引き抜く動きもあるという。

 会場では、自動運転の関係で中国政府が重点的に支援する検索大手百度(バイドゥ)が、無人運転のバスなどを披露。中国国内の別のIT大手と協力する企業もあり、広東省広州市に本拠を置く広州汽車集団汽車工程研究院(広気研究院)は、ITサービス大手騰訊控股(テンセント)の音声認識技術を活用した自動運転車両を紹介した。

 このほか、中国の新興電気自動車メーカーのBYTON(江蘇省南京市)などもブースを設け、自社の技術をアピール。ドイツ勢や韓国勢も集まった。ただ、自動運転の領域では「まだ実験のレベルで、技術的にはどの会社もそれほど変わらない」(中国メーカーの担当者)との見方があり、実用化に向けた道のりはなお遠いようだ。

 日本からは、ホンダと三菱電機が出展。中国勢の動向について、会場にいた日本人社員は「中国企業はどんどん力をつけている。性能や車体のデザインはよくなっており、発表の方法もインパクトがある」とし、「まだ中国市場で日本車は信頼されているが、中国企業の勢いは、はっきり言って脅威だ」と話した。