セブン銀行は10月23日、ATM利用に関してLINE Payと提携し、LINE Payアカウントの入出金サービスを提供することを発表した。セブン-イレブン店内や駅などに設置される全国約23000台のセブン銀行ATMで、同日よりLINE Payの入出金が可能となった。専用カードの「LINE Payカード」を持っていないユーザーも、スマートフォンの操作で入金手続きを行える。

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セブン銀行の河田久尚常務(左)と、LINE Payの舛田淳社長

 LINE Payは、メッセージアプリ「LINE」内で使える決済・送金サービスで、アカウントにあらかじめ入金(チャージ)した金額を利用して、実店舗やオンラインでの買い物や、ユーザー間での送金が行える。LINE Payによると、LINEの月間利用者数約7000万人のうち、3000万人以上のユーザーがLINE Payも利用可能な状態になっているという(アクティブユーザー数は非公開)。

 これまでは入金手段として、銀行口座とのひも付け、ネットバンキング、ローソン店頭レジ、コンビニエンスストアの発券機などが用意されていた。今回新たに加わったセブン銀行ATMでは、事前の銀行口座登録などの手間が不要で、なおかつ無人で入金手続きを行えるのが特徴。また、ローソンの店頭レジではLINE Payカードをすでに発行しているユーザーでなければ入金できなかったが、セブン銀行ATMではQRコードとスマートフォンを利用して、カードなしでの入金にも対応する。入金手数料は無料。
 
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LINE Payアプリの入金メニューから「セブン銀行ATM」を選択。ATM側では「スマートフォン出金・入金」を押す

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ATM画面のQRコードを読み取り、スマホに表示されたコードを入力。現金(1000円単位)を入金する

 LINE Payアカウントの本人確認を済ませており、LINE Payカードをすでに持っているユーザーは、セブン銀行ATMでの出金も行える。近い将来、入金同様にLINE Payカードがなくてもスマートフォンだけで出金可能となる予定。なお、従来の銀行口座への出金と同じく、出金1回あたり216円の手数料が必要。また、銀行口座出金の利用限度額が1日10万円だったのに対し、セブン銀行ATMへの出金は1日1万円となっている。

 セブン銀行で業務推進部長を務める河田久尚取締役常務執行役員は、「セブン銀行のATMは1日平均で約200万人の方にご利用いただいているが、これまでATMでできることは入出金や借り入れ/返済など、どの銀行でもそれほど変わらなかった」と話し、他の銀行やコンビニATMとの差異化要素としてLINE Payの入出金をアピール。LINE Payの舛田淳代表取締役社長は「スマホとオフラインをどのようにつなぐかがLINE Payの大きな課題だった」と述べ、ゆうちょ銀行に次ぐ規模で多数のATMを全国に設置する、セブン銀行との提携の意義を強調した。

 ただし、現状ではLINE PayのQRコード決済に対応しているコンビニチェーンはローソンのみで、セブン-イレブンでLINE Pay決済を利用するには、物理的なカードであるLINE Payカードが必要。「カードを持ち歩かなくても気軽に買い物ができる」という利便性を実現するには、QRコード対応の加盟店開拓がLINE Payの急務となっている。(BCN・日高 彰)