2026.8.24 18:00

かしこく暮らす

最大60万円を助成 名古屋市が結婚新生活支援事業を開始

SHARE ON

【家電コンサルのお得な話・311】 愛知県名古屋市は8月8日から、「名古屋市結婚新生活支援事業」の申請受付を開始した。結婚に伴う新生活の経済的負担を軽減するため、住宅取得費、住宅リフォーム費、住宅賃借費、引越費用などの一部を助成する制度である。

結婚にかかる経済的な負担を軽減するために実施する
(画像は名古屋市のウェブサイトより)

29歳以下なら60万円を助成 引越費用や新生活家電の購入などを後押し

 対象には年齢や所得、居住など一定の要件がある。夫婦などがともに29歳以下の場合は最大60万円、それ以外の対象世帯は最大30万円が助成され、申請はオンラインで行う。必要となる書類や対象費用には細かな条件があるため、申請を考えている人は名古屋市の公式ウェブサイトで確認してほしい。
 
名古屋市「結婚新生活支援事業」の概要(筆者作成)

 結婚すれば、新居の敷金や礼金・仲介手数料、引越費用、家電購入費用など、短期間にまとまった支出が発生する。こうした経済的負担は、新生活を始める際の壁になり得る。若い世代の結婚に伴う負担を社会で支えようというのが、この制度の趣旨である。

 名古屋市では、結婚を後押しする「NAGOYA八結び」の取り組みを進めている。結婚新生活支援事業はその第1弾で、同じく8月8日から「名古屋市版オリジナル婚姻届」の提供もスタートした。婚姻届は、リクルートが運営する「ゼクシィ」との連携によるものだ。今後は第2弾の取り組みも予定している。
 
「オリジナル婚姻届」も提供中

 こうした施策を実施したからといって、出生数がどこまで増えるのかは現時点では不明だ。そのため、制度を作って終わりではなく、利用状況や効果を継続して検証することが重要である。なお、結婚に伴う経済的支援を行う自治体は他にも少なからず存在する。ただ、一時的な少額支援に留まるため、結婚、出産という長期的な人生設計に与える影響は限定的とみられる。

 正直、少子化問題の解決は非常に難しく、政府が腹を括って真剣に取り組まねばならない課題である。これまで結果が出ていないため、少子化対策の全てを見直し、増税や社会保険料の負担増などを求めないことが、大前提となる。そのうえで、例えば出生した子ども1人につき1000万円程度の「多額の支援金を一度に給付する」といった大胆な支援が必要だろう。

 今回の名古屋市の支援が一つの問題提起となり、同様の取り組みが他の自治体にも広がってほしい。その先で、国が現金給付による直接支援の重要性を認識する契機になってほしいと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
写真ギャラリー

堀田 泰希

Yasuki Hotta

堀田経営コンサルティング事務所 代表者。研修講師。日本商工会議所一級販売士。大手家電量販企業幹部職として勤務。2007年独立して堀田経営コンサルティング事務所を開業。家電メーカー、専門メーカーをはじめ、大手家電量販企業など、家電業界の研修教育活動に取り組んでいる。

SHARE ON

あわせて読みたい

注目の記事


CLOSE
CLOSE