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パナソニックの冷蔵庫新製品は冷凍食品を長期間おいしく保存できてデマンドレスポンスにも自動で対応!

販売戦略

2026/05/12 16:30

下げDRでは予冷後に冷却運転を停止して上げDRでは霜取り運転を前倒し

 中部電力ミライズでは、2022年7月から行動誘引型DRのサービスを「NACHARGE」として開始し、2023年9月からは「NACHARGE Link」の名称で蓄電池を対象とした機器制御型DRのサービスも開始した。同社によると、DRサービス全体で37万件の利用があるという。

 今回のパナソニックのWXタイプとHYタイプの発売に伴い、中部電力ミライズでは新たに機器制御型DR「NACHARGE Link KADEN」のサービスを開始した。

 実は中部電力ミライズとパナソニックは、2023年から共同で冷蔵庫における自動DRの実証実験を行っていた。なぜ、冷蔵庫なのか。一つは冷蔵庫が24時間稼働し、家庭で消費する電力の割合が高いこと。もう一つはパナソニックが有する断熱技術の進化により、下げDRのときに冷却運転を一時的に止めても庫内温度を保てるからだ。

 冷蔵庫は常時稼働している家電であり、これまでユーザーのDRの行動手段としては使用されていなかった。そのため、同社では新たなDR貢献リソースとして期待できると考えたという。
 
パナソニックと中部電力ミライズは
それぞれDRへの取り組みを推進してきた

 WXタイプとHYタイプでの具体的なDR対応を解説しよう。両DRの要請は中部電力ミライズから発信され、パナソニックの「キッチンポケットアプリ」に通知が届き、アプリと連携している冷蔵庫が自動で対応する。

 そのため、ユーザーは中部電力ミライズとの電気需給契約およびNACHARGEへの加入申し込みとキッチンポケットアプリでの機器連携が必要だ。

 電力会社から下げDR、つまり電力消費量の抑制依頼が届くと、下げDR開始時間帯の前に自動で庫内を通常よりも冷やし、下げDRの時間帯はコンプレッサーを止めて電力を消費しないようにする。下げDRの時間帯が終わると、再び通常運転に戻る。

 上げDRの場合は定期的に稼働する霜取り運転を前倒しして上げDRの時間帯に行い、その時間帯の電力消費量を増やす。霜取りの回数が増えるわけではなく、電力が余っている時間帯にずらして行うという仕組みのため、電力消費量は増えないという。
 
WXタイプとHYタイプの下げDR・上げDRに対応した運転工程

 なお、ドアの開閉が多く、庫内の温度が平常時よりも上がっているときや急速冷凍運転時、直前に霜取り運転を終えたときなどは食品保護や利便性の観点から、あえてDRを行わない制御になっているとのことである。

 DRが実施される時間帯については、上げDRが主に午前9時~午後2時頃で、下げDRは午後4時~午後8時頃。DR対応開始と終了時は本体から短いメロディが鳴るが、この時間帯以外の午後8時~翌朝までの間に通知は来ないので、就寝時に通知やメロディで眠りを妨げられることはない。

 また、中部電力ミライズは全国で展開しており、中部以外の地域に住んでいるユーザーも契約することは可能。さらにパナソニックでは今後、連携する電力会社を拡大させていく方針である。

 前述でも触れたDR協力のユーザーメリットとして、中部電力ミライズでは同社の「カテエネ」サービスを通して電気料金の支払いへの充当や、提携ポイントとの交換などができる。仮にDR要請が年間100回程度発動した場合、年間で800~900円のポイント還元を見込んでいるという。

新制御技術で冷却能力を最適化

 パナソニックの冷蔵庫の特徴は、奥まで見える大容量のフルオープン冷凍・野菜室と省スペースなのに大容量のコンパクトBIG設計、おいしさを保持する冷凍性能の3点である。

 近年は家庭での冷凍食品消費量が拡大しており、同社の製品はこの冷凍保存ニーズに対応して微凍結のパーシャルや業務用レベルという急速冷却・冷凍のクーリングアシスト、タテ置きケース、霜つき抑制冷凍などの機能を搭載している。
 
パナソニックの冷蔵庫は冷凍ニーズに対応した機能が充実

 新製品のWXタイプとHYタイプでは霜つき抑制冷凍機能をさらに進化させ、従来は約1カ月だった冷凍室上段の霜つき抑制を3カ月まで長期化させた。また、冷凍室下段においても2週間後の霜つき量を約27%抑制している。

 冷凍室内の食品・食材が劣化するといってもピンとこないかもしれない。実は食品・食材の霜つきが、劣化に大きな影響を与えるのだ。霜は冷凍食品・食材そのものと周囲に温度差が生じることで、食品・食材から水分が抜け、その水分が食材や食品の包装内に氷となって付着するものである。

 水分が抜けた食品・食材は乾燥し、酸素に触れると脂質や成分が酸化して冷凍焼けの原因にもなる。

 冷凍食品・食材と周囲の温度変化は、ドアの開閉頻度や安定運転時の温度変化などが主な要因。同社の霜つき抑制冷凍は、冷凍室上段のケースカバーがドアの開閉時や霜取り運転時に侵入してくる温かい空気をブロックし、冷却運転時は食品・食材に冷気が直接触れないようにして乾燥を防ぐ働きがある。
 
冷凍室に配置された上段ケースカバーで室内の温度変化をコントロール

 新製品の霜つき抑制冷凍は、この上段ケースカバーに加えて冷却運転をより細かく制御する技術を新たに採用。従来よりもコンプレッサーの回転数を微調整し、庫内の温度変化を抑えるという。
 
冷却運転を細かく制御する新技術で冷凍室内の温度変化を抑制

 その結果、前述のとおり冷凍室上段に保存した冷凍食品・食材は90日後でも霜つきを約80%抑え、長期間の冷凍保存でもおいしさをキープし、下段も14日間で霜つきを約27%抑える。
 
霜つき抑制冷凍がさらに進化して冷凍時の劣化を長期間抑制

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