パナソニックは冷蔵庫のWXタイプとHYタイプの2026年度モデルを、このほど発売した。両タイプとも霜つきを抑制して冷凍食品・食材をおいしく長期間保存できる「霜つき抑制冷凍」機能をブラッシュアップし、さらに電力の需給状況に応じたデマンドレスポンスの自動運転にも対応している。
パナソニックの冷蔵庫WXタイプ(左)とHYタイプ
NR-F65WX3(左)とNR-F55HY3(右)の定格内容積
同社の冷蔵庫事業部・樋上和也副事業部長は、冷蔵庫市場を取り巻く環境について「電気代の高騰による省エネへの関心や脱炭素への意識が高まっています。また、物価高騰による内食志向や冷凍食品市場の拡大、住宅の狭小化によるスペースパフォーマンスのニーズも見受けられます」と話す。
この状況を受けて、同社では『おいしさと使いやすさの追求』『環境など変化するくらしへの対応』を2つの軸として、冷蔵庫事業を強化していく方針である。
冷蔵庫事業強化の具体的な取り組みとして、「省エネでは冷却・断熱・制御技術を磨き続け、2024年には環境負荷低減のために新ウレタン発泡材を採用しています。また、環境とくらしへの対応ではフードロス削減につながる機能の搭載や再生中古品の事業もスタートさせています」と解説する。
パナソニックの冷蔵庫事業について語る
冷蔵庫事業部副事業部長の樋上和也氏
さらに、この環境とくらしへの対応で新製品に搭載したのが、業界初のデマンドレスポンス自動対応機能である。
国では、2050年までに温室効果ガスの排出量をゼロにするカーボンニュートラルを目指している。この実現のためには温室効果ガスを排出する火力発電を減らし、温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギー発電を推進していくことが必須となる。
今後電力需要はさらなる拡大が予想されるが、2025年に閣議決定された第7次エネルギー基本計画では、2023年度に22.9%だった総発電電力量における再生可能エネルギーの割合を、2040年度には40~50%程度にする目標が定められている。
カーボンニュートラルの実現には
再生可能エネルギーによる発電量拡大が必須
ここで大きな課題がある。電力会社が火力や原子力、再生可能エネルギーなどで発電した電気は貯めておくことができない。つまり、猛暑でエアコンの使用が増えても、事前に貯めていた電力を供給することは不可能なのだ。電力の消費量に対して電力の供給量が下回る状況が予測されると、節電要請の発出や最悪のケースでは停電もありうる。
また、太陽光発電に代表される再生可能エネルギーによる発電は天候や自然条件に左右され、発電量が安定しないという問題もある。そこで、電力を生み出す電力会社と電力を消費する側が電力の供給状況に合わせて、電力消費量や使用のタイミングを調整し、供給量と消費量のバランスを保つ取り組みがDRである。
デマンドレスポンスは発電によって生み出された
電気の供給と需要のバランスを取る
DRには『下げDR』と『上げDR』の2種類がある。下げDRとは、電気の供給量よりも消費量が多くなると見込まれるピーク時間帯に節電を行うことだ。
一方の上げDRは、電力の消費量よりも供給量が多くなると見込まれる時間帯にあえて消費量を増やすこと。ただし、上げDRは電気を使う時間帯をずらすピークシフトという手法を用いるケースが多く、電力消費量自体が増えるわけではない。
いずれのDRも電力会社が要請し、消費側がそれに対応するという形だ。電力会社にとってDRは、電気を安定供給できるメリットがある。消費側はDRに協力することで電力会社からポイントの付与や電気料金の優遇などを受け取れるメリットがある。また、大きな枠組みとしては前述のとおり、再生可能エネルギーの効率利用によるカーボンニュートラルへの貢献だ。
電気の需給状況によって2つのDRが発生する
電力会社からDRの要請があった際に消費側が自分で機器の設定を変更したり、電力を使用する行動を抑制したりするのが行動誘引型DRで、機器が自動で設定変更するのを機器制御型DRという。新製品のDRにおいてパナソニックと共同開発した中部電力ミライズによると、機器制御型DRは下げDR、上げDRともに行動誘引型DRよりもDRの効果が高いことが実証実験の結果分かったという。
新製品のWXタイプとHYタイプは、この機器制御型DRに対応。ユーザーが自ら設定を変えることなく、自動で対応するのが特徴である。
新製品は450~650Lクラスの2タイプ6機種
新製品はフラッグシップのWXタイプ3機種とコンパクトBIGシリーズのHYタイプ3機種の計6機種で、両タイプとも冷凍室は中央に配置されている。WXタイプは容量が650LクラスのNR-F65WX3(以下、NR-を省略)、600LクラスのF60WX3、550LクラスのF55WX3。HYタイプは同じく550LクラスのF55HY3と500LクラスのF50HY3、450LクラスのF45HY3である。
同社の冷蔵庫事業部・樋上和也副事業部長は、冷蔵庫市場を取り巻く環境について「電気代の高騰による省エネへの関心や脱炭素への意識が高まっています。また、物価高騰による内食志向や冷凍食品市場の拡大、住宅の狭小化によるスペースパフォーマンスのニーズも見受けられます」と話す。
この状況を受けて、同社では『おいしさと使いやすさの追求』『環境など変化するくらしへの対応』を2つの軸として、冷蔵庫事業を強化していく方針である。
冷蔵庫事業強化の具体的な取り組みとして、「省エネでは冷却・断熱・制御技術を磨き続け、2024年には環境負荷低減のために新ウレタン発泡材を採用しています。また、環境とくらしへの対応ではフードロス削減につながる機能の搭載や再生中古品の事業もスタートさせています」と解説する。
冷蔵庫事業部副事業部長の樋上和也氏
さらに、この環境とくらしへの対応で新製品に搭載したのが、業界初のデマンドレスポンス自動対応機能である。
発電量に対する需給バランスを取るデマンドレスポンス
デマンドレスポンス(以下、DR)とは、電力の需給状況に応じて電力消費量をコントロールし、需給バランスを調整する仕組みのことを指す。以下で解説する。国では、2050年までに温室効果ガスの排出量をゼロにするカーボンニュートラルを目指している。この実現のためには温室効果ガスを排出する火力発電を減らし、温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギー発電を推進していくことが必須となる。
今後電力需要はさらなる拡大が予想されるが、2025年に閣議決定された第7次エネルギー基本計画では、2023年度に22.9%だった総発電電力量における再生可能エネルギーの割合を、2040年度には40~50%程度にする目標が定められている。
再生可能エネルギーによる発電量拡大が必須
ここで大きな課題がある。電力会社が火力や原子力、再生可能エネルギーなどで発電した電気は貯めておくことができない。つまり、猛暑でエアコンの使用が増えても、事前に貯めていた電力を供給することは不可能なのだ。電力の消費量に対して電力の供給量が下回る状況が予測されると、節電要請の発出や最悪のケースでは停電もありうる。
また、太陽光発電に代表される再生可能エネルギーによる発電は天候や自然条件に左右され、発電量が安定しないという問題もある。そこで、電力を生み出す電力会社と電力を消費する側が電力の供給状況に合わせて、電力消費量や使用のタイミングを調整し、供給量と消費量のバランスを保つ取り組みがDRである。
電気の供給と需要のバランスを取る
DRには『下げDR』と『上げDR』の2種類がある。下げDRとは、電気の供給量よりも消費量が多くなると見込まれるピーク時間帯に節電を行うことだ。
一方の上げDRは、電力の消費量よりも供給量が多くなると見込まれる時間帯にあえて消費量を増やすこと。ただし、上げDRは電気を使う時間帯をずらすピークシフトという手法を用いるケースが多く、電力消費量自体が増えるわけではない。
いずれのDRも電力会社が要請し、消費側がそれに対応するという形だ。電力会社にとってDRは、電気を安定供給できるメリットがある。消費側はDRに協力することで電力会社からポイントの付与や電気料金の優遇などを受け取れるメリットがある。また、大きな枠組みとしては前述のとおり、再生可能エネルギーの効率利用によるカーボンニュートラルへの貢献だ。
電力会社からDRの要請があった際に消費側が自分で機器の設定を変更したり、電力を使用する行動を抑制したりするのが行動誘引型DRで、機器が自動で設定変更するのを機器制御型DRという。新製品のDRにおいてパナソニックと共同開発した中部電力ミライズによると、機器制御型DRは下げDR、上げDRともに行動誘引型DRよりもDRの効果が高いことが実証実験の結果分かったという。
新製品のWXタイプとHYタイプは、この機器制御型DRに対応。ユーザーが自ら設定を変えることなく、自動で対応するのが特徴である。






