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いよいよ「Kアリーナ横浜」が竣工! 世界最大級「2万席」の音楽アリーナ

暮らし

2023/08/02 16:30

 ケン・コーポレーションとKアリーナマネジメントは7月31日に、横浜みなとみらい21地区で推進していた、大規模複合開発「Kアリーナプロジェクト(街区名称:ミュージックテラス)」を竣工した。

ミュージックテラスの外観

音楽に特化した超特大アリーナ

 ミュージックテラスの核となる「Kアリーナ横浜」は、「すべては『音楽』を楽しむために」をコンセプトに掲げる、世界でも類を見ない音楽に特化した大型アリーナ。一般的なライブ・コンサートで持ち込まれる演出機器を一部常設し、設営・撤収に配慮した「使いやすさの追求」と、大規模な吊り込みへの対応や良質な音響空間といった「多様な演出への対応」を実現する。
 
 
 
内観

 音楽に特化したアリーナにふさわしい、業界トップクラスの演出機器を備えており、ソニーマーケティングが音楽に特化した「Kアリーナ横浜」ならではのエンタテインメント空間を演出すべく、高精細LEDビジョン、ハイクラススピーカーおよび舞台照明を含む舞台特殊設備の設計、システム構築、納入までの一連のシステムインテグレーション業務を担当した。

 舞台映像設備では、アリーナ内の全体を撮影するリモートカメラ「BRC-X1000」、アリーナ後方の来場者をフォローするアッパーサービスビジョン、アッパースタンド最前列のリボンビジョンなどを設置する。さらに、アリーナ各所から接続した持込機材などの多様な映像素材を、コントロールルームに設置したライブプロダクションスイッチャー「XVS-G1」に接続することで、12G-SDIに対応したルーティングシステムからビジョン、各所モニタなどへ送出し、力ある映像演出を実現している。また、各所ラウンジにはデータプロジェクター「VPL-FHZ91L」やディスプレイモニターのブラビアを導入し、ライブ映像やインフォメーションなどを低遅延・高画質で再生する。

 舞台音響音声設備では、音楽に特化した空間づくりにこだわり、L-acousticsのスピーカーシステムを採用している。メインスピーカーにK1・K2を使用、その他アウトサイドスピーカーやアッパースタンド向けフォロースピーカーを常設し、会場全体に良質を追求した音響空間を提供する。

 舞台照明設備では、持込機材に耐えうる十分な電源容量を確保し、場内演出を豊かにするピンスポットライト、ムービングライトなどを導入している。

 ほかにも、会場設営のための時間を大幅に短縮するための工夫が随所に施されており、資材搬入のための経路をワンウェイ方式とすることで搬入車両のスムーズな出入りを可能にした。また、アリーナ内に床養生などをすることなく、大型車輌を直接入場させられるため搬入・搬出作業の迅速化を実現している。

 舞台間口12間(約22m)、奥行7間(約13m)、高さ1.8mの基礎ステージを備えることによって、舞台美術を持ち込むだけでステージセットを組むことができ、ステージ両翼には長さ8間(約14.5m)の花道を付け足すことが可能なので、大規模な公演にも対応できる。また、ステージ上空には昇降グリッドと呼ぶ舞台機構を全8基備えており、モーターなどの機材を吊り込むための作業を安全かつ迅速に行うことが可能となっている。一部の昇降グリッドからは、常設舞台照明用のトラスを昇降させられ、トラス内にあらかじめ設置されたコンセントボックスによって持込照明機材を搬入し、直ちに取り付けられる。

 さらに、大規模なステージセットの設置にも対応できるよう、アリーナ内に480カ所の吊り点を確保し、総吊荷重120トン(施設保有機材の重量を含む)まで対応可能な設計となっている。
 
客席の断面イメージ

 2万席を誇る客席は、全席に長時間快適に過ごせるファブリックシートを導入するとともに、ステージ前方のアリーナに加え、3層構造を採用したスタンドの全席がステージ正面を向いた扇型の形状になっており、アーティストの表現が真正面から真っ直ぐに届き、迫力と一体感を生み出せる。
 
「Arena Bar 7」のイメージ

 そのほか、横浜の美しい夜景の中でライブ・コンサートに思いを巡らせながら楽しめるバーラウンジ「Arena Bar 7」や、公演前後の興奮や余韻を分かち合いつつ、ゆっくりと飲食を楽しめる約400席の大空間のラウンジ「Lounge 5」、荷物を持つ煩わしさを解消する6200口のコインロッカー、大切なゲストを迎え入れるVIPエリアなど、さまざまな設備が儲けられている。
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