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コミュニケーションを軸にChatGPT活用でお金の悩みを解決、400Fが「AIおかねこ」で進化

販売戦略

2023/07/18 19:00

 お金の悩みを抱えるユーザーとお金の悩みを解決する専門家をマッチングするサービス「オカネコ」を提供する400F。2023年5月、ChatGPTを活用した新機能「AIおかねこ」の提供を開始した。提供開始後、1カ月が経過した5月末の時点で1万5000人のユーザーを突破。その後もユーザーを増やしており、順調に推移している。ネットを中心としたサービスを提供する同社だが、中村仁社長は「あくまでもコミュニケーションが重要」と捉えている。

中村 仁社長

月間4万人のユーザーを獲得している

 同社のオカネコは、お金の健康診断でお金に関する悩みを記入すると、FP(ファイナンシャルプランナー)やIFA(金融商品仲介業者)など、お金のプロからアドバイスをもらうことができるサービス。18年11月に提供を開始した。
 
オカネコ

 そのオカネコに新機能として追加したのがAIおかねこだ。ChatGPTの文章生成機能を活用し、診断したユーザーに自動でアドバイスコメントを送ったり、ユーザーの質問に返答したりする。
 
「AIおかねこ」の診断コメント

 中村社長は、「オカネコは、お金のプロにチャットで相談できるが、お金の相談になじみがないことからハードルを感じる人も多く、『どうやって相談すればいいか分からない』『漠然とした悩みなので、質問の仕方に悩む』といった声も少なくなかった。そこで、チャットを気軽に体験してもらい、相談のハードルを下げることを目的に、AIおかねこの提供に踏み切った」としている。なお、オカネコ公式キャラクター“おかねこ”による語尾に「にゃ」をつけた猫口調での返答も相談のハードルを下げることにつながっている。

 また、中村社長は「ChatGPTを活用した他サービスで、お金の悩みについて質問したとしても、的確な返答が戻ってこない可能性が高い。ChatGPTで調べれば解決できるという認識を打破したいと判断し、あえてAIおかねこを提供することにした」という。質問すれば何か答えてくれるということでChatGPTを活用し、いい加減な知識がついてしまうのは「ネット証券などをますますハードルが高いと感じてしまう」(中村社長)。同社は、これまでオカネコのサービスを含めて30万人以上の顧客情報とチャットデータを蓄積している。そのため、AIおかねこで的確に答えることができるわけだ。

 また、AIおかねこを提供したもう一つの理由は、お金のプロを多く抱えていること。「ネット証券などを本格的に契約することになった場合、詳しい人ならば自分で進めていくといえるが、なじみがない人は専門家に聞くケースが多い。プロのアドバイスが受けられるのも当社の強み」という。プロがユーザーに対して、しっかりとコミュニケーションをとって知識を深めてもらうことを目的としている。

 AIおかねこでの相談内容は、NISAやライフプランニングが多いほか、証券、不動産投資、貯金ノウハウ、奨学金返済など、多岐にわたっている。中村社長は、「コミュニケーションを軸にネットとリアルを融合させるサービスで、お金の悩みを解決していく」との方針を示している。今後は、AI技術の強化で話しにくい内容でもAIであれば開示しやすい環境をさらに整えるほか、顧客情報とチャットデータをもとに独自の営業モデルも開発する予定。お金の悩みに関して、最適な提案を行うことができるプラットフォームの構築を追求していく。(BCN・佐相彰彦)