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どんな物が売れるの? 出張買取業者のプロ査定士に聞く家の中に眠る“お宝”

暮らし

2022/12/13 18:05

 年末が近づく中、大掃除をする人は多いといえる。家の中や物置などを整理するため、まずは使っていない物を精査して捨てることもあるだろう。ただ、捨てる前に一度、不用品を買取業者に査定してもらってみることをおすすめする。意外な物が高額で売れる可能性があるからだ。では、どんな物が売れるのか。出張買取業者のバイセルでプロ査定士として業務に従事する高橋裕太氏に買り取りのポイントを聞いた。

プロ査定士の高橋裕太氏

 高橋氏によれば、「基本的には買い取ることを前提に、ご自宅までお伺いするので、まずは査定に出していただきたい」としている。比較的高く買い取るのは、デジタルカメラや銀塩カメラをはじめ、腕時計、オーディオ機器などで、動かない物でも値段が付くという。また、着物やブランドバッグ、装飾品なども高額だ。昔懐かしい古銭やテレフォンカード、ファミリーコンピュータ(ファミコン)の本体・ゲームカセット、ウォークマンやカセットプレイヤーなども買い取るそうだ。「例えば、ファミコンであれば動かなかったとしても購入したいというコレクターがいるので、そのニーズに応えて買い取っている」という。珍しい物であれば、金歯(抜けた物)や壊れたメガネのフレームも買い取っているとのことだ。
    
 買取価格については「ピンキリ」だが、「できるだけ高値を付けている」と高橋氏。カメラであればレンズフードだけで買取価格が10万円を超える物もあったり、ファミコンのカセットであればまとめて買い取ることで1万円超えもあったり、ウォークマンで買取価格1万円を超える物もあったりする。あるときは、アルバム数が多く、しかも1冊当たりのシート数も多かった切手のコレクションを40万円程度で買い取ったという。「お客様にとっては不要であっても、ほかのお客様からすれば貴重な物であることが多い。見せていただくことが重要」と高橋氏はアピールする。
 
数十万円で買い取るケースも

 逆に買い取らなかったケースは、「単品で状態の悪い物」と高橋氏。例えば、カメラであれば大量生産モデルでレンズが割れているなどでは、値段が付かないこともあるという。ただ、大量生産で状態が悪くても人気のモデルであれば買い取って「修理して販売したり、そのままジャンク品で販売したりする」ケースもあるとのことだ。

 バイセルの訪問出張回数は、2019年(1~12月)で18万146件に達した。20年では18万7871件、21年では20万9526件と伸びている状況で、今年も1~6月の時点で11万103件という。高橋氏は、「お客様が査定を希望する物に対しては、全て対応する。『これは値段がつかないかも……』という物でも、とりあえず査定士に見せれば合計の買取金額を上げることにつながる」としている。最近は、物価上昇が生活に与える影響が大きい。部屋の片づけを機に、家の中に眠る“お宝”を探してみてはいかがだろうか。(BCN・佐相彰彦)
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