ソニーの電気自動車、ついに国内で初披露

経営戦略

2021/03/29 19:15

 ソニーは3月28日、東京・世田谷区のFUTAKO TAMAGAWA rise(二子玉川ライズ)のイベントスペース「EV:LIFE 2021 FUTAKO TAMAGAWA」で独自開発の電気自動車(EV)「VISION-S」の試作車両を国内で初めて一般公開した。たった1日だけのお披露目を体験してきた。

ソニーの電気自動車(EV)の「VISION-S」

 VISION-Sは、2020年1月に米国ラスベガスで開催された「CES 2020」で初めてコンセプトカーとして出展。ソニーのイメージング・センシング技術や各シートに内蔵したオーディオ技術、エンターテインメントのノウハウなどを注入し、「ソニーの次世代カー」として世界から注目を集めた。20年12月からオーストラリアで技術検証のための公道走行をテストするなど、「計画から実社会への展開へ」と、実用化に向けて着実にステージを上げている。
 
フロントにディスプレイが並ぶ
「パノラミックスクリーン」と「デジタルミラーシステム」
 


 運転席の正面にずらりとディスプレイが並ぶ「パノラミックスクリーン」が特徴的だ。車室内空間で映画やゲームなどが満喫できたり、タッチパネルやワイヤレスコントローラを使った直感的で快適なUIが装備されているという。
 
サイドミラーはカメラ搭載

 また、「デジタルミラーシステム」は目視確認による物理ミラーではなく、カメラとディスプレイによるデジタルミラーを採用する。実際に、サイドミラーには鏡ではなく、カメラが搭載。視認性の高い高輝度・高解像度モニターや、テレビやゲーム事業で培ってきたHDRなどデジタル信号処理技術で、物理ミラー以上の視認性の高さを目指している。
 

 バックミラーがある天井には「ToFセンサー」があり、運転手の表情や仕草から集中度や疲労度を読み取りながら車内温度などを快適にコントロールするという。運転手の正面には、口の動きを読み取る「リップリーディング」も搭載。工事現場など周囲が騒がしくても、しっかりと読み取って高精度な声による各種操作を妨げない。
 
 

 こうした車内外に搭載されたセンサーは合計40個にもなり、走行時の安全性と空間の快適さを実現するために働く。これまでは、リリース資料やホームページの特設サイトでしか見ていなかったが、実際にリアルで見るとシックな質感や、未来感のある車室内の雰囲気などが感じられ、「ソニーの車」の開発が着実に進んでいる様子が実感できた。(BCN・細田 立圭志)

【修正】一部誤字を修正しました。

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