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朝ドラや大河ドラマを4K放送でより高画質で! 外付け4Kチューナーランキング

時事ネタ

2021/01/29 18:30

 2018年12月1日の新4K8K衛星放送(BS/110度CS 4K8K放送)の開始から2年が経過した。今年3月1日には、BS左旋を利用した4Kチャンネル「WOWOW 4K」も開局予定。なお、地上波では、4K8K放送の展開予定はない。

 4K対応薄型テレビ4Kチューナー内蔵または4Kチューナー非搭載に分かれる。今回は4Kチューナー非搭載の4K対応テレビ保有者向けに、外付け4Kチューナーのランキングを紹介しよう。
 
A-PABのウェブサイトの「4Kチューナー非搭載4K対応テレビ」保有者に対する案内

導入しやす視聴環境はフレッツ・テレビ+4Kチューナー内蔵テレビ・レコーダー

 放送サービス高度化推進協会A-PAB)のウェブサイトでは「新4K8K衛星放送を視聴するための簡単チェック」が公開されている。結論を出すと、戸建住宅は比較的容易に導入でき、新4K8K衛星放送対応済みの新築・築浅マンションなら4Kチューナー内蔵テレビ・レコーダー、外付けBS4Kチューナーを購入するだけとさらに簡単に導入できる。

 対して、BS放送非対応・BS/CSパラボラアンテナの個別設置不可・個別のフレッツ光導入不可の全てに該当する集合住宅だと、4K視聴環境の整備は独力では困難で、管理組合や大家と交渉するより、新4K8K衛星放送対応済み物件に転居したほうが手っ取り早いだろう。なお、現在、全てのBS放送を視聴できる物件なら、受信設備の改修なしで、「NHK BS4K」など、BS4Kの6チャンネル(BS右旋を利用するチャンネル)は受信可能という。
 
新4K8K衛星放送の視聴に必要な環境

 家電量販店・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」によると、20年12月の外付け4Kチューナーの販売台数1位は、PIXELAの「PIXELA 4K Smart Tuner(PIX-SMB400)」、2位はシャープの「4S-C00AS1」、3位はパナソニックの「TU-BUHD100」だった。価格は最も高い製品でも2万円を下回り、比較的手頃となっている。なお、1位のPIXELA 4K Smart Tunerは4Kチューナー全体のシェア40.6%を占め、4位のI・Oデータの「HVT-4KBC/E」を大きく引き離している。
 

 フレッツ・テレビのサービス案内によると、NHK BS4Kなど、無料の4K放送だけなら通常料金内で視聴できる。つまり、パラボラアンテナの設置・交換の必要のないフレッツ・テレビやケーブルテレビの契約が最も手軽な4K放送の視聴手段だ。ただしフレッツ・テレビでも、BS左旋を利用したチャンネルの視聴にはアダプターが必要。
 
フレッツ・テレビなら4K放送(BS右旋を利用するチャンネル)を見るための追加契約は不要

 HDD内蔵BDレコーダーのうち、安価な製品は4Kチューナー非搭載なので4K放送が視聴できない。おおむね5万円以上となる4Kチューナー内蔵レコーダーで売れている製品は、ソニーの「BDZ-FBW2000」、パナソニックの「DMR-4W100」など。価格は、外付け4Kチューナー単体のおおむね10倍となるが、本体だけで4K放送の放送画質(4KDRモード)、4K長時間録画モードでの録画や、4K放送の2番組同時動画ができる。
 
4KチューナーのPIXELA 4K Smart Tuner(左)と、
4Kチューナー内蔵レコーダーのDMR-4W100

 21年2月7日に最終回を迎える2020年大河ドラマ『麒麟がくる』は、NHK BS4Kでは、HDR、5.1chサラウンドで放送している。戦国時代を初めて全編4Kで撮影した作品となり、初期の鮮やかな色合いの衣装は、高画質な4Kのクオリティを視聴者に印象づけるためだったのではないかといわれている。
 
大河ドラマを最速放送するNHK BS4K(21年2月7日最終回の『麒麟がくる』は
朝9時・20時からの1日2回、2月14日開始『青天を衝け』はBSプレミアムと同じ18時から)

 20年に薄型テレビが多く売れた理由の一つに、ファンの多い朝ドラ(連続テレビ小説)や大河ドラマをより高画質で、地上波(NHK総合)より早い時間帯に放送するNHK BS4Kのひそかな人気もあると考えられる。23年の大河ドラマは徳川家康を主人公にした『どうする家康』に決まった。前年の22年は、過去2作『新選組!』『真田丸』の実績をもつ三谷幸喜氏脚本の『鎌倉殿の13人』。こうした4Kフル制作のドラマの前評判が高まるほど、4Kチューナー内蔵の薄型テレビやレコーダー、外付けBS4Kチューナーの販売台数増が期待できそうだ。(BCN・嵯峨野 芙美)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。