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対応しないと損してるかも? 生産性を向上させる「電子帳簿保存法」とは

トレンド

2020/11/23 17:30

 コロナ禍でテレワークを阻害する要因として話題になった「紙・はんこ問題」。領収書や請求書などの紙の証票類の受け取りや提出のため、出社が必要、という人もいるかもしれない。そんな中、証票類をはじめとする国税関係帳簿書類の電子データでの保存を可能とし、さらなる“ペーパーレス化”が期待できる「電子帳簿保存法」(電帳法)が注目されている。

押印のために出社することはなくなるかもしれない

 しかし、そもそも電帳法とは何なのか。対応することで会社員の普段の業務にどう影響するのか、気を付けておきたい意外な落とし穴など、知っていたら“ちょっと得する”経理知識について3回にわたって解説する。

ペーパーレス化促進が期待される電帳法とは?

 電帳法とは、領収書や請求書といった国税関係帳簿書類を電子データ化して保存することを認めた法律のこと。紙で取り扱っている国税関係書類の原本は、通常最低でも7年間の保存が必要だが、対応すれば1年に1回以上実施する定期検査の終了後は紙の原本を破棄し、電子データで保管することができる。

 対応には経費精算システムの導入が必須だが、ペーパーレス化が進み、紙原本の管理コスト削減・ガバナンス強化などのメリットが期待できる。

 ただ、電子データは途中で改ざんされてしまうリスクが付き物。そのため、電帳法ではデータが正当なものであると証明するため、「真実性」を確保する必要がある。その方法が「タイムスタンプ」だ。タイムスタンプとは、ある時刻にその電子データが存在していたこと、その時刻以降に編集・改ざんがなかったことを証明するためのもの。これによって、証書が本物であること(真実性)を確認する。

 令和2年度の税制改正で10月に施行された改正電帳法では、電子取引のデータ保存が認められる範囲が広がった。クレジットカードなどのキャッシュレス決済の電子明細を適切に保存すれば領収書の受領が不要になることから、さらなるペーパーレス化が進むことが期待され、注目を集めている。

ペーパーレス化だけではない電帳法

 電帳法というと経理業務の効率化の観点で取り上げられることが多いが、経理以外の人にはどのようなメリットがあるのか。ここでは一例として、テレワークを推進する上での電帳法対応のメリットについて紹介する。

 電帳法対応は、会社が法要件に対応するクラウド会計・経費精算システムを導入していれば大きなメリットを得ることができる。例えば、経費精算システム「楽楽精算」では、スマートフォンカメラで領収書を撮影して電子データをアップロードすることができるため、外出先や自宅などの好きな場所・好きなタイミングで経費精算することが可能だ。

 領収書の原本を紙の申請書に貼り付けて承認者に回付する必要もなくなるので、テレワークでも出社せずに経費精算することができる。申請漏れや遅れの防止にもつながるはずだ。また、アップロードした電子データから金額や取引名などを読み取り、申請用のデータを自動で作成する機能も搭載しており、経費精算の申請内容を手入力する手間を削減することができる。承認者や経理が、紙の証票原本を確認しなくてもシステム上でそのまま承認を完結させることができるため、会社全体での業務効率化が期待できる。

 電帳法に対応することは、単にペーパーレス化を推進できるだけでなく、経費精算業務のようなルーティン作業を効率化し、生産性を向上させるのが本質的なメリットともいえる。いわゆる“ノンコア業務”の工数を削減できれば、営業担当者が顧客対応や提案に、管理職がメンバーのマネジメントに、本来のコア業務に注力できるようになるはずだ。

 今回は、電帳法とは何なのか、対応することで楽になる例について紹介した。次回は、10月に施行された改正電帳法によりこれまでと変わった点と、対応する上でのポイントについて詳しく紹介する。(ラクス)

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