5月に入ってからも新型コロナウイルスの関連商品などで、消費者庁による景品表示法違反の措置命令や行政指導などが相次いでいる。除菌対策のハンドクリーンジェルでは「アルコール71%配合」と表示していた商品が、実際の配合割合は大幅に下回っていたり、首からぶら下げるタイプの空間除菌用品では実使用で効果が得られなかったりしている。

除菌グッズの景表法違反に目を光らせる消費者庁

 ハンドジェルでは、メイフラワー製の「ハンドクリーンジェル(300mL)」で商品本体の容器に添付したラベルに、「ハンドクリーンジェル Hand Cleaning Gel 手指用洗浄ジェル アルコール71%配合」と表示していた。表示期間は4月4~14日までの間。

 実際のアルコールの配合割合は71%を大幅に下回っていたとして消費者庁は同社に5月19日、景品表示法(景表法)に違反する行為(優良誤認)と認めて措置命令を行った。

 同社は韓国のミドコスメティクス社から商品を輸入し、化粧品として製造販売登録を行っていた。その際、ミドコスメティクス社から化学物質等安全データシート(SDS)と全成分表で71%のアルコールを確認していたが、複数からの指摘を受けて国内の分析試験所で再計測したところ表示濃度と大幅に異なることが判明したという。消費者庁へ報告、相談し、返品対応している。

 また消費者庁は5月15日、首からぶら下げる携帯型の空間除菌用品の販売事業者5社に対して、景表法違反の恐れがあるとして、再発防止などの行政指導を行った。

 商品は、二酸化塩素を使った空間除菌を標ぼうするもので、商品には「身につけるだけで空間除菌」などと表示していた。しかし消費者庁では、根拠となる資料は狭い密閉空間での実験結果がほとんどで、風通しのいい場所などで使う際は、表示どおりの効果が得られない可能性があるとする。

 一般消費者向けに販売するウェブサイトなどには、「身につけるだけで、空間のウイルスを除去」「身につけるだけで1立方メートルの空間除菌」「携帯することで、オフィスや会議室などで除菌・消臭できます」「通勤時の予防として、除菌・消臭いたします」「電車やバスの中、各種施設の中などで、空間に浮遊するウイルス・菌・臭いを除去します」などと表示していたが、裏付けとなる合理的な根拠を示す資料がない恐れがあった。

 さらに5月1日には、新型コロナウイルスの予防効果を標ぼうするサプリメントや特定の食品についても、予防効果に根拠のある食品は存在しないとして、消費者に対してそのような商品の広告への注意喚起をした。
 
新型コロナ予防効果を標ぼうするサプリメントや特定食品を注意喚起するパンフレット

 新型コロナ関連では既に、マイナスイオン発生器やイオン空気清浄機の広告表示での緊急改善要請やEMS機器の広告表示での措置命令を行っている。