PC市場は159%の高水準をキープ、GWは前年10連休でダウンか

【BCN速報値】 3週連続で急伸していたPC販売台数だが、4月第4週(4月21~26日)は前年同期比159.0%で前週の164.7%から5.7ポイントダウンした。全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」で明らかになった。新型コロナウイルス対策で企業で急激に広がったテレワーク需要は、依然として高水準を維持している。


 3月の新生活商戦は前年割れで不発だったPC市場(デスクトップとノートの販売台数の合算)だが、新型コロナの感染が広がり、東京都の外出自粛要請(3月25日)や7都府県での緊急事態宣言(4月7日)などによって緊張感が一気に増したためか、4月に入ってから第1週に109.0%、第2週に145.1%、第3週に164.7%と驚異的な伸びを示した。

 4月第3週(4月13~19日)は、16日に緊急事態宣言が全国に拡大された。事前に発表することが予告されていたこともあって、本格的な在宅勤務に備えたユーザーの動きが全国に広がったと考えられる。この動向に関するデータの裏付けは、既報しているので関連記事を参照してほしい。

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 4月第4週はダウントレンドになったとはいえ、依然として159.0%の高水準を維持していることに変わりない。早い企業ではゴールデンウィーク(GW)に突入した次週の4月第5週(4月27日~5月3日)はどうなるか。

 BCN総研の木下智裕部長は、「前年が10連休で全て祝日という特殊なカレンダーでかなり売れた週だった。その週との比較になるため前年トントン程度と予想する。テレワーク特需は落ち着きつつあるものの、まだ堅調に推移している」と分析する。

 今年のGWは、東京都が「いのちを守る STAY HOME週間」を打ち出すなど、外出自粛や休業要請が全国で実施されていることもあり、リアル店舗での買い物は相当減ることが予想される。さらに昨年が10連休と好調だったこともあり、昨対比は大きく落ちそうだ。しかし、テレワーク需要は着実に地方にも波及していくだろう。(BCN・細田 立圭志)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。