セブン-イレブンで顔認証決済などの実証実験、NECが開始

時事ネタ

2020/03/16 16:30

 NECは、セブン-イレブン・ジャパン(永松文彦社長)が店舗の課題解決を目的に、19年12月にリニューアルオープンした実験店舗「セブン-イレブン麹町駅前店」で、顔認証決済や商品案内用サイネージの視聴時間測定の実証を開始している。

顔認証決済の様子

 NECでは、これまでセブン-イレブン麹町駅前店に設備の稼働管理や棚定点観測サービスを提供しており、今回新たに顔認証決済や商品案内用サイネージの視聴時間測定システムを提供することで、さらなる快適な顧客体験の実現や店舗運営の効率化を支援する。

 まず3月16日に、セブン-イレブン社員向けに顔認証決済の実証を開始。利用者は、専用端末を用いて事前に顔画像やクレジットカード情報、確認用コードを登録することで、セルフレジ支払い時に顔と確認用コードの2要素認証によって、簡単・セキュアに決済することができる。

 NECは、18年12月からセブン-イレブン三田国際ビル20F店でNECグループ社員向けに顔認証決済の実証実験を行っており、今後は、一般の消費者への展開や、さらなる利便性・セキュリティの向上に向け、顔と虹彩を組み合わせた認証の活用を検討していく。なお、顔認証技術はNECの生体認証「Bio-IDiom」の中核技術であり、世界No.1の認証精度をもつ顔認証AIエンジン「NeoFace」を活用している。

 また、5月中旬には店舗内にある商品案内用サイネージの視聴時間測定の実証を開始する。NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の一つで、離れた場所から人の視線の向きを高精度に検知できる「遠隔視線推定技術」を活用することで、商品案内用サイネージに設置したカメラ映像から人の視線を検知し、映像から推定した年齢・性別ごとにサイネージの視聴時間を可視化する。これによって、商品案内の注目度などの効果測定を支援する。なお、カメラ映像データは即時に破棄されるため、個人を特定可能な情報は保存されない。