【BCN速報値】 2月27日に政府が要請した全国の学校の一斉休校により、国内の新型コロナウイルス拡大による警戒感が一気に高まった。外出を控えることによる消費の冷え込みだけでなく、家電量販本部からは「中国からPCが入ってこないので、在庫が底をつきそう。春の個人や法人需要に応えられない」といった声が聞かれる。 全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」でも、PC販売台数の前年比が1週間で11.7ポイントも急落した。

「弾がない」

 BCNランキングによる週次ベースのPC販売台数の前年比推移をみると、2月第4週(2月24日~3月1日)に112.1%だった需要は3月第1週(3月2~8日)に100.4%まで下がった。わずか1週間で11.7ポイントの急落だ。

 PC市場は、1月のWindows 7の延長サポート終了でピークとなった209.1%から、1月第5週に124.1%まで下がった。それ以降、緩やかに下がりつつも前年比二ケタ増の好調をキープしていた。もちろん楽観していたわけではなく、新型コロナの発生源となった中国のサプライチェーン問題に警戒をしていたが、ここにきてその影響が数字に表れた形だ。

 ある家電量販本部を取材すると、「国内メーカーのノートPCの在庫がなくなりつつある。メーカーは中国工場の稼働が80%回復しているというが、完成品の出荷にはまだタイムラグがあるようだ。仮に完成品が出荷されても中国からの船便がストップしてモノが入ってこないという問題もある」と語る。

 例年なら引っ越しや新生活シーズンの個人需要と、年度末の法人需要で盛り上がる3月だが「タブレット端末も含めて弾がない状況だ」という。延長サポート終了後の需要を見越して、あらかじめ大量に仕入れていたPB製品でなんとか食いつないでいる様子だ。

 3月第2週(3月9~15日)はどうなるのだろうか。BCN総研の木下智裕部長は、「先週は平日の動きは悪くなかったが、土、日に失速した。現在もPCの在庫は潤沢ではないようで、3月第2週は前年割れとなるだろう」と、ついに前年割れになると予想する。

 3月12日の米国ニューヨーク株式市場が2352ドル安に暴落し、それを受けた13日の東京株式市場の日経平均は一時、1860円超下がり30年ぶりに1万7000円割れとなった。新型コロナが経済にも猛威を振るっており、次週以降のデータの動きから目が離せない。(BCN・細田 立圭志)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。