【BCN速報値】1月のWindows 7の延長サポート終了後の動きが一段落した春のPC市場は、新型コロナウイルスという新たな需要変動要因の脅威にさらされている。全国の主要家電量販店・ネットショップのPOSデータを集計した「BCNランキング」を使った定点観測で、その動きを追っていく。


 BCNランキングの上の折れ線グラフは、デスクトップとノートを合算したPC販売台数の週次ベースの前年比を示す。下のグラフは2018年11月第1週を100としたときの指数推移で、桜色が18~19年、紫色が19~20年の指数だ。

 Windows 7のサポート終了で1月第3週に前年比209.1%を記録した後、第5週に124.1%まで下がった。その後、2月第2週からスマートフォン(スマホ)決済サービス「au PAY」の20%ポイント還元のキャンペーンが開始されたことなどもあり下支えされ、前年比二桁増をキープしていた。

 しかし、新型コロナウイルスの感染が国内でも拡大するにつれ、状況が一変しつつある。特に2月第4週(2月24日~3月1日)は、大きな政治判断が立て続けに下された。2月26日に政府がスポーツや文化イベントの開催自粛を要請すると、コンサートなどのイベントが相次いで中止や延期された。27日には、全国の小・中・高校、特別支援学校の全国一律の臨時休校の要請が出された。

 PC販売台数の2月第4週は、24日が振替休日だったこともあり112.1%と前年二桁増をキープした。指数による販売台数規模でも、前年同週の123.6よりも上回る138.5となっていて悪くはない。

 問題は、次週の3月第1週からの今後の動きだ。多くの学校で3月2日前後から春休みの25日前後まで休みとなり、家に子どもがいる夫婦共働きの家庭を配慮するために、百貨店や家電量販店などの商業施設で営業時間を短縮したり、企業が在宅勤務を推奨したりする動きが進んだ。

 リモートワークが増えることでノートPCの需要は高まることが予想されるが、その一方で感染源となった中国での部品供給などサプライチェーンの問題から、早くも店頭やネットでは欠品や品薄の状況が見られるようになっている。

 気になる3月第1週(3月2~8日)の動きはどうなるのか。BCN総研の木下智裕部長は、「コロナウイルスの影響で、中国のパソコン生産が滞ったり、販売店が営業時間を短くしたりといった逆風も吹いているが、パソコン販売はまだ好調をキープしており、今週も前年は上回りそう」と予想する。新型コロナの影響がデータに反映されるのはまだ先で警戒は解けない。(BCN・細田 立圭志)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからPOSデータを通じてスマートフォンやデジタルカメラ、4Kテレビなどの販売台数・金額データを毎日収集・集計しているデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。