2月24日の「新型コロナウイルス感染症対策専門家会議」で示された、「これから1~2週間が急速な拡大に進むか、収束できるかの瀬戸際」という見解を受けて、イベントの自粛が相次いでいる。プロ野球の読売巨人軍は東京ドームでのオープン戦2連戦を無観客試合にすることを決定。Jリーグも2020明治安田生命JリーグとJリーグYBCルヴァンカップのすべての試合の開催延期を決定した。

読売ジャイアンツは東京ドームで2月29日と3月1日に実施する予定だった
オープン戦を無観客試合にする

 新型コロナウイルス感染症の患者は日を追うごとに増えている。2月25日の厚生労働省の発表によると、国内感染者は164人。前日から8人、感染者が増えた。東京マラソンも一般参加が中止になったほか、東京五輪を予定通り開催するかについても、意見が分かれている。

 こうした状況を受けて、加藤勝信厚生労働大臣は2月25日に記者会見を開き「これまで一律でのイベントの自粛要請はしないとしてきたが、今後は、患者の集団が確認された地域では、関係する施設・イベントなどの自粛をお願いすることもある」との方針を明らかにした。また、NHKの報道によると、安倍晋三総理大臣が大規模なスポーツや文化イベントについて、今後2週間程度、中止か延期、または規模を縮小するよう求める考えを示したという。

 新型コロナウイルスは、飛沫感染、接触感染で感染するとされている。政府は、咳エチケット(咳やくしゃみをする際に、マスクやティッシュ、ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえる)や手洗いの徹底を呼び掛けているが、感染の完全な防御は極めて難しい。

 特に、スポーツイベントなどでは声を出して応援するのが通例。マスクが不足している中、1人から多数へ感染するような事態も想定されることから、感染防止のためにイベント自粛ムードにつながったと見られる。

 イベントは開催中止になったとしても、主催者や関係者への負担は大きい。準備には、コストと時間がかかっており、チケット代を払い戻す手間なども発生する。消費者からの理解を得ることや、中小規模のイベントは次回のための体力を残すことも難しい場合がある。政府の要請による中止となれば、少しは負担が軽くなるはずだ。(BCN・南雲 亮平)