日本気象協会が、全国・都道府県別の2020年春の花粉(スギ・ヒノキ、北海道はシラカバ)飛散予測の第4報を発表した。1月末から2月初頭にかけて、各地で花粉の飛散が始まったが、飛散量は例年よりも少ない見通しだ。協会の広報担当者によれば、「花粉が少ない原因は、19年の夏(6月~8月)にある」という。

例年よりも花粉の飛散量は全体的に少なくなる見込み

 暖冬傾向が続くなか、東京都内では例年より2週間早く、2月3日に花粉の飛散がスタートした。飛散開始日は、1平方センチメートルあたり1個以上のスギ花粉を2日連続して観測した場合の最初の日を指す。まだ飛散開始日を迎えていない地域でも、東日本を中心に2月中、3月上旬には東北北部でも開始するとみられる。
 
すでに花粉が飛びはじめている地域も多い

 ただ、20年春の花粉飛散量は、九州から関東甲信まで、ほとんどの地域で例年より少ないという。特に九州では非常に少なく、中国や近畿でも非常に少ないところがあるとしている。

花粉飛散量が少ないワケ

 花粉の飛散量が少ないのは暖冬の影響かと思いきや、同協会によると「そうではない」とのこと。では、なぜ少ないのか。広報担当者は「前年の夏の気象条件が原因とみられる。気温の低い日が散見されたほか、降水量が多かったり、日照時間が少なかったりと、花粉の要因となる花芽が形成されにくい気象条件だった」と説明する。
 
花粉飛散量は前年の夏の気象条件と関わりが深いとみられる
(表:日本気象協会)

 花粉の元となる植物の育成には、前年夏の気象条件が大きくかかわる。この時期の気温が高く、降水量が少なく、日照時間が多い場合には翌春の花粉飛散量が多くなるという。19年の夏は正反対の気象条件だったため、今春の花粉は少ない可能性が高いそうだ。

ピーク前には対策を

 スギ花粉のピークは2月下旬から3月中旬まで。それが過ぎると、今度はヒノキ花粉のピークが始まる。4月下旬まではピークが続く見通しだ。
 
 
花粉のピークは4月まで続く見通し

 花粉症の人は、家に入る前に服から花粉を払い落とす、空気清浄機で空中の花粉を取り除く、床に落ちた花粉を掃除するなどの対策を心がけたい。新型コロナウイルスによる肺炎の影響でマスクは品薄状態が続いていているが、花粉症の薬は薬局などで購入することができる。All About 「睡眠」ガイドの坪田聡氏によると、花粉症の薬を服用する場合は「早めに飲み始めたほうが、予防効果が大きくなる」という。早めの対策を心がけたい。(BCN・南雲 亮平)