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全国No.1の高校決まる、ロケットリーグで鶴崎工業高校がリベンジ

 サードウェーブと毎日新聞が主催する「第2回 全国eスポーツ選手権」の決勝大会が12月28日、東京・恵比寿のEBiS303で開幕した。1日目となる29日は車でアクションゲーム「Rocket League(ロケットリーグ)」の決勝戦。106チームが参加した夏の予選で勝ち上がった4チームが、日本一の座を競った。

12月28日に開催された全国高校eスポーツ選手権「ロケットリーグ」の決勝大会

 ロケットリーグは、飛んだり跳ねたりする車でサッカーをするゲーム。3対3のチーム戦で制限時間は5分間。飛び跳ねるボールを相手のゴールに入れて点を取り合う。チームワークと、空中に浮いたボールにいかに対応できるかの個人技が見どころだ。
 
ロケットリーグの見どころを事前に解説していた
(c) 2015-2019 Psyonix Inc. All rights reserved.

 決勝に進出したのは、前回優勝校の「OLPiXと愉快な仲間たち(佐賀県立鹿島高等学校)」「Cat A PuLT(N高等学校、沖縄県)」「雷切(大分県立鶴崎工業高等学校)」「VTuberすこすこ隊ver2(釧路工業高等専門学校)」の4校。北は北海道、南は沖縄まで、日本各地から選手と観客が集まった。
 
決勝戦出場校とメンバー

 準決勝は、雷切とVTuberすこすこ隊ver2、OLPiXと愉快な仲間たちとCat A PuLTの対戦。それぞれ、雷切とOLPiXと愉快な仲間たちが準決勝を勝ち進み、奇しくも前回と同じ決勝カードになった。3位についたVTuberすこすこ隊ver2は「やれることはやりきった。来年こそ優勝したい」と次回への意気込みを語り、Cat A PuLTは「この3人だから優勝できると思ったし、したいと思った」と悔しさをにじませた。
 
3位のVTuberすこすこ隊ver2(釧路工業高等専門学校)
3位のCat A PuLT(N高等学校、沖縄県)

 決勝は、雷切とOLPiXと愉快な仲間たちの対戦。試合は3セット先取のBO5。お互い2ゲームを取る接戦にもつれ込んだが、最終試合もお互いが3点をとってさらに大接戦に。観客が固唾を飲んで見守る中、残りタイムが0秒を刻んだ瞬間に雷切がゴールを決めて、雷切が優勝に輝いた。金メダルのほか、景品として、日清のカップラーメン1年分やサードウェーブのゲーミングPCなどが贈呈された。
 
優勝に輝いた雷切(大分県立鶴崎工業高等学校)

 106校の中でトップに立った雷切は、「勝てるとは思わなかったが、勝てて良かった。チームワークを意識したことで、勝つことができた」と、前回の雪辱を晴らしたことを喜んだ。準優勝の座を獲得したOLPiXと愉快な仲間たちは、「お互い忙しく、あまり練習の時間がとれなかった。最後まで集中力が続かなかった」と試合を振り返った。
 
準優勝を獲得したOLPiXと愉快な仲間たち(佐賀県立鹿島高等学校)


 ロケットリーグの決勝大会の様子を収めた動画がすでに掲載されているので、ぜひ
ご確認いただきたい。(URL: https://www.youtube.com/watch?v=Uef_pfHcUaw )

初心者でも観戦しやすい環境整備

 高校生の大会なので、選手の保護者や先生が応援に駆けつけている場合もある。普段はゲームに馴染みのない人たちが観戦することになるのだ。本大会では、そういった観客への対応もバッチリ施されていた。試合前にゲームの説明やテクニックを説明するのはもちろん、未経験者のプレイと選手のプレイを動画で比較して、選手がいかに研鑽を積んだのかを分かりやすく明示していた。

応援サポーターとして駆けつけたアイドルグループ「22/7」の倉岡水巴さん(左)と海乃るりさん

 実際にプレイした未経験者は、応援サポーターを務めるアイドルグループ「22/7(ナナブンノニジュウニ)」の倉岡水巴さんと海乃るりさん。倉岡さんは少し練習していたものの、動画ではボールに追いつくことすら難しく、苦戦していた。海乃さんは空中のボールを見事にシュートしたが、「ここに来るまで寝る間も惜しんで練習した」と苦労をにじませた。
 
どの試合も白熱した戦いだった
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 一方、選手はボールを追いかけるどころか、ボールの動きを予測して地上・空中問わず縦横無人に動くなど、実力差は歴然。選手のテクニックの高さが分かることで、なるべく多くの観客が楽しめる下地づくりをしていた。会場に出展しているサードウェーブのブースでは、ロケットリーグを体験できるように準備。ゲームをプレイした観客は、「難しい。ぜんぜん上手くできない」と選手の実力を体感していた。
 
サードウェーブのブースでロケットリーグを体験する来場者

 12月29日は、同会場でリーグ・オブ・レジェンド部門の決勝大会を実施する。100校以上の参加校のなかで頂点に立つのはどの高校なのか。目が離せない展開になりそうだ。(BCN・南雲 亮平)