SIMフリースマホ市場でOPPOの快進撃が続いている。全国の家電量販店やECショップのPOSデータを集計する「BCNランキング」で、10月に同社の販売台数シェアが初の3位になり話題を呼んだが、11月はさらに順位を上げ2位まで浮上した。長年にわたってベスト3をキープしていたASUSとシャープを抜き、首位ファーウェイにも6ポイント差の射程圏内に捉えた。

2年足らずでシェア20%超え 前年の3倍近く売り上げる

 SIMフリー市場全体の11月の販売台数は、前年同月比98.9%と前年並み。10月は増税の反動で78.0%と大きく販売を落としていたが、すぐさま回復に転じた。その要因となったのが、OPPOの伸長だ。メーカー単独の前年比は285.9%で、3倍近く売り上げたことになる。メーカーシェアも初の20%台に達した。

 OPPOが日本のスマホ市場に参入したのは2018年2月。当時はファーウェイ、ASUS、シャープの3社が8割以上のシェアを占める寡占市場だった。この固定されたシェア状況を覆すメーカーは長らく出ていなかったが、OPPOは18年夏ごろに後続グループから頭一つ抜け出した。それ以降は右肩上がりで成長し、19年10月・11月は大ブレイクした。
 

「OPPO Reno A」と「OPPO A5 2020」の2枚看板で躍進

 けん引したのは、10月18日に発売した「OPPO Reno A」と11月1日に売り出した「OPPO A5 2020」だ。どちらも市場のボリュームゾーンといえる2~3万円台のモデルながら、ミドルレンジ(一部スペックではフラッグシップ)にも匹敵する性能で消費者の関心を集めた。
 
3万円台ながらミドルレンジ並みのスペックを誇る「OPPO Reno A」。
おサイフケータイにも対応する

 それぞれの特徴に触れておこう。まず、6.4インチの有機ELディスプレイを搭載するOPPO Reno Aは、実勢価格で税別3万5800円ながら、防水・防じん性能、6GBのメモリ、プロセッサーにSnapdragon 710、AIカメラ、画面内蔵の指紋認証など、弱点のないスペックに仕上がっている。

 決定打となったのは、おサイフケータイへの対応だ。同価格帯のモデルでは、まだ同機能に対応するモデルは少ない。OPPOはもともと販売する国に合わせたローカライズを得意とするが、キャッシュレスがトレンドになっている日本市場のニーズにいち早く応えたのは大きかった
 
「OPPO Reno A」以上にリーズナブルな「OPPO A5 2020」は
4眼&5000mAhの大容量バッテリが売り

 OPPO A5 2020はOPPO Reno Aとやや性格が異なる。おサイフケータイには対応していないものの、実勢価格は税別2万6800円で4眼レンズやリバースチャージなどの機能を搭載する。また、日本人が気にしがちなバッテリ容量は5000mAhとかなりパワフル。こちらもOPPO Reno Aとは別の角度で日本のユーザーに寄り添ったモデルになっている。
 

 2モデルのすみ分けがうまくいっていることは、11月のシリーズ別販売台数ランキングをみるとよく分かる。2位にOPPO Reno A(11.1%)、3位にOPPO A5 2020がランクイン。それぞれが販売量を伸ばしている。SIMフリースマホ市場ではリーズナブルな価格帯の製品はロングセラーになりやすい。年末商戦、そして20年の市場でもOPPOがシェア争いの台風の目になりそうだ。(BCN・大蔵大輔)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計しているPOSデータベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。