警察庁は、自動車の運転中にスマートフォン(スマホ)や携帯電話を使用する、運転中の「ながらスマホ」の危険性を訴え、「ながらスマホ」をやめるよう呼びかけている。

警察庁や都道府県警察による広報啓発資料

運転中の「ながらスマホ」による事故件数が増加中

 2018年(平成30年)の運転中の「ながらスマホ」が関係する交通事故の件数は2790件で、過去5年間で約1.4倍に増加した。運転中の「ながらスマホ」による事故では、カーナビ画面などの注視中の事故が多い。

 スマホの使用とは関連しない交通事故と、運転中の「ながらスマホ」での交通事故との死亡率を比較すると、「ながらスマホ」による事故は使用していない場合の約2.1倍だった。
 
運転中の「ながらスマホ」を原因とする交通事故の発生件数(左)と、スマホ非使用での交通事故と
「ながらスマホ」による交通事故との死亡率比較

 自動車が時速60kmで走行した場合、2秒間で約33.3m進むため、ほんの一瞬、画面を見ている間に歩行者が道路を横断したり、前を走る自動車が渋滞などで停止していたりしたら、事故を起こしてしまう可能性がある。

 警察庁は年間約600万件の取り締まりを行っており、関係機関・団体などと連携して「ながらスマホ」の危険性を訴えるなど、広報啓発活動を推進していく。

 なお、2019年6月公布、12月1日施行となる改正道路交通法では、運転中に「携帯電話を保持して通話したり画像注視したりした場合(保持)」の罰則として、新たに「6月以下の懲役」が設けられたほか、罰金はこれまでの「5万円以下」から「10万円以下」に、反則金は普通車なら従来の3倍(6000円→1万8000円)に、違反点数が3倍(1点→3点)にそれぞれ引き上げられた。
 

 「携帯電話の使用により事故を起こすなど交通の危険を生じさせた場合(交通の危険)」の罰則は、これまでの「3月以下の懲役又は5万円以下の罰金」から「1年以下の懲役又は30万円以下の罰金」に引き上げられ、同時に、非反則行為として刑事罰(懲役刑または罰金刑)の対象となった。また、違反点数が従来の2点から6点に引き上げられ、一度の事故で免許停止処分の対象となる。運転中にスマホを使用したい場合、安全な場所に停車したうえで利用すれば問題ない。