ダイキン工業は10月3日、外の空気に含まれる水分を室内に取り込む独自の無給水加湿技術による加湿コントロール機能を搭載したルームエアコン「うるるとさらら」が20周年を迎えたのを機に、新たに「うるるとさららシリーズ」とした4製品を、リビングだけでなく寝室・子供部屋などの個室や、保育園、病院、オフィスなど業務用空間などに幅広く展開する事業戦略を発表した。

「うるるとさららシリーズ」で個室や業務用に拡大

 うるるとさららシリーズとして11月1日から順次発売する新製品は、ルームエアコンの最上位モデル「うるさらX(エックス)」と、寝室や子供部屋用のコンパクトサイズ「うるさらmini」、エアコンが設置できない場所でも持ち運んで加湿コントールできる除加湿ストリーマ空気清浄機「うるるとさらら空気清浄機」、店舗やオフィスエアコン「うるるとさららZEAS(ジアス)」の四つだ。

 常務執行役員の舩田聡空調営業本部長は、「2000年の初代モデルから20年にわたってオンリーワン技術を培ってきたうるるとさららは累計300万台を販売した」と語り、国内ルームエアコンで発売当初に10%未満だったシェアが18年度に約18%まで伸長し、国内空調事業の売上高が1442億円(99年度)から約3.3倍の4817億円(18年度)まで拡大した実績をアピールした。
 
「うるるとさらら」の実績をアピールするダイキン工業 常務執行役員の船田聡空調営業本部長
 


 そして、「これまで主にリビングで使われていたうるるとさららは、寝室や子供部屋にこそ必要だ。業務用を含むあらゆる空間に加湿コントール機能を搭載したうるるとさららシリーズを広げていく」と語った。

 夏の熱中症対策などでエアコンが一家に1台から一部屋に1台になりつつあることや、エアコン暖房の普及による冬場の乾燥や子供の受験シーズンのウイルスを抑制したりするなど、加湿コントロール機能に対するニーズが拡大していると判断した。

 最上位モデルのうるさらXは、これまでの「うるさら7(セブン)」から名称を変更。快適な空間の実現に必要な「温度」「湿度」「気流」「清浄」の「空調の四要素」を、目的に応じて最適に掛け合わすという意味合いを込めて「X」とした。

 うるさらXは、空気が乾く冬場でも給水することなく最大1リットルの水で室内機の熱交換器を洗浄する「水内部クリーン」機能を搭載したり、部屋が暖まるスピードを変えることなく体に感じる風速を約70%低減する新形状のフラップを採用したりする。
 
「うるさらX」に新搭載の「水内部クリーン」

 11月1日に発売のうるさらXは、2.2kWの6畳用~9.0kW29畳用まで11機種をラインアップ。価格はオープンで、税込みの実勢価格は、6畳用のAN22XRSが24万円前後、4.0kWで14畳用のAN40XRS/XRPが31万円前後の見込み。

6畳~10畳用に限定した「うるさらmini」

 これまでも、うるさら7で6畳用の小部屋向け機種に加湿コントロール機能を搭載していたが、今回新しくシリーズに加えたうるさらmini(12月24日発売)は、よりコンパクトで6畳用、8畳用、10畳用に限定したモデルだ。

 うるさらXの奥行き370ミリに対して、うるさらminiは272ミリを実現しながらも、うるさらX同等の加湿性能が得られる無給水加湿技術とハイブリッド除湿技術を搭載する。
 
272ミリのコンパクトサイズを実現した「うるさらmini」

 6畳用のAN22XMSは17万円前後の見込み。なお、6畳用のうるさらXとの違いは、うるさらXの方が省エネ性能が高く、垂直気流やサーキュレーション気流など気流制御機能を搭載している。

 11月1日発売のうるるとさらら空気清浄機 MCZ70Wは、同社初の無線LAN内蔵で、19年モデル以降のエアコンとの連動機能を搭載。エアコン立ち上げ時の除湿や加湿をアシストする。税込みの想定価格は14万円前後の見込み。
 
無線LAN内蔵でエアコンと連動する「うるるとさらら空気清浄機」

 オフィスや病院、店舗などの湿度をコントロールする業務用のうるるとさららZEAS HKCV13AVは、税別価格が45万5000円。業務用空調で無給水加湿機能も備えることで、給水の手間がなく、掃除などのメンテナンスが不要で加湿器用の場所が不要になる点などをアピールする。