PayPay、残高の出金可能に 資金移動業の登録完了で

販売戦略

2019/10/02 20:00

 スマートフォン決済サービス「PayPay」の残高に、現金への払い出し(出金)可能な「PayPayマネー」が加わった。本人確認手続きを完了したユーザーが利用することができる。これは、PayPayが「資金決済に関する法律」における資金移動業の登録を完了したことによるもの。

出金可能な残高が新たに実装されたPayPay

 今後、本人確認手続きの完了後にユーザーが銀行口座や「ヤフオク!」の売上金などからチャージしたPayPay残高はPayPayマネーとなり、ユーザー自身が指定した銀行口座への振り込みによる払い出しが可能になる。振り込み手数料は、ジャパンネット銀行は0円、それ以外の金融機関は100円としている。

 なお、「Yahoo! JAPANカード」、および「ソフトバンクまとめて支払い」「ワイモバイルまとめて支払い」によるチャージの場合は、本人確認済みであっても出金できない「PayPayマネーライト」が適用される。また、既に保有しているPayPayマネーライトは、出金可能なPayPayマネーに変更することができない。

 出金の手順は、PayPayアプリ下部の「残高」タブをタップし、残高確認画面から「銀行口座に出金」を選択。登録済み口座がある場合、希望の口座を選択し、出金したい金額を入力する。「出金する」をタップ後、手続きが完了すると振込予定日が記載される。

 資金移動業の登録を完了したと同時に、ヤフーが提供していた「Yahoo!マネー」はPayPayに統合した。現時点でYahoo!マネーを保有しているユーザーの「Yahoo!マネー残高」は、今後、PayPay残高に移行することになる。

 あわせて、これまではYahoo!マネーの登録を経由する必要があった銀行口座登録のフローが改善。直接、PayPayに銀行口座を登録できるようになり、手順が少なくなった。アプリ上で公共料金の支払いができる「PayPay 請求書払い」の利用可能サービスには、Yahoo!マネーが対応していた約300の地方公共団体や事業者の請求書が加わった。
 
改善された銀行口座の登録フロー

 PayPay残高にPayPayマネーが加わったことに伴い、残高の種類も変わった。本人確認手続きが済んでいないユーザーが銀行口座やヤフオク!の売上金などからチャージした場合は、PayPayマネーライト。利用特典やキャンペーンなどの適用で進呈されるのが「PayPayボーナス」、利用特典やキャンペーンなどの適用で進呈されて有効期限のあるのが「PayPayボーナスライト」、といった分類になる。