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楽天モバイルの「無償実証実験」、あっさり登録できた「無料プログラム」、焦る必要なし

 10月1日、楽天モバイルが大手携帯キャリアと同じ土俵になるMNO事業に新規参入する晴れの日となるはずだった。しかし、基地局整備の遅れで総務省から行政指導を受けるなどもあり、本格参入は2020年4月以降に持ち越された。10月1日からは東京23区と名古屋市、大阪市、神戸市に住む5000人(満18歳以上)に限定した「無料サポータープログラム」(プログラム)という、いわば試験運用というか、無償実証実験のようなスモールスタートになった。さっそく申し込んでみた。

東京23区、名古屋市、大阪市、神戸市に住む5000人を対象に
スモールスタートとなった楽天モバイルMNO事業

 プログラムの申し込みは、10月1~7日9時59分までで、楽天モバイルのホームページから行う。先着順ではなく、5000人を超えた場合、抽選になるので焦る必要が全くない。

 プログラムの期間は10月11日から2020年3月31日23時59分まで実施される。品質テストや複数回のアンケートへの協力と、対象となる楽天回線対応のスマートフォンを日中の職場や外出先でも使うこと、新規申し込み、あるいは同じ携帯電話番号が使えるMNP(携帯電話ナンバーポータビリティ)に乗り換えることを条件に、国内・国際通話無制限、国内・海外データ通信無制限(100GB+追加チャージ無料)という無料サービスが受けられる内容だ。アンケートに回答すると、毎月1000ポイントの楽天スーパーポイントがもらえる特典もつく。
 
10月11日から2020年3月31日まで実施予定の無料サポータープログラム

 「国内と国外の通話とデータ通信が使い放題」と聞くと、一見、大盤振る舞いなサービスに映るが、どの程度の通信品質なのか、通信エリアがどうなっているのかは告知もされてないし、ましてや料金プランが明らかにされていない、誰も知らない未知数のサービスなので、まさに一般消費者を巻き込んだ実験的な試みとしか言いようがない。

 そして、約3万~5万円の楽天回線対応スマホは指定されており、それを購入する必要がある。AQUOS sense3 lite、Xperia Ace、Galaxy A7、OPPO Reno A 128GB、arrows RX、HUAWEI P30 liteの6機種だ。プログラムに当選して契約登録するときに、1万ポイントの楽天スーパーポイントがもらえる。
 
アンケートに答えると毎月1000ポイント、対象製品購入で1万ポイントがもらえる

 楽天が端末購入に1万ポイントの補填をするような内容だが、ポイントの付与は12月下旬ごろで、6カ月間の期間限定ポイントとなる。また、100GB無料プランを申し込み、前述の対象スマホを購入し、11月末までに楽天モバイルを開通することが条件で、一括購入、分割払いのどちらでも特典の対象になる。
 

 なお、既にHUAWEI P30 lite、HUAWEI nova lite3、AQUOS R2 compact SH-M09、AQUOS SH-M08を持っていれば、SIMカードだけ購入して10月上旬や中旬以降のソフトウェアのアップデートすればプログラムに参加できる。もちろん、この場合は1万ポイントの対象外となる。
 
1万ポイントはつかないが、SIMカードだけ購入するパターンもあり

 実際のプログラムの申し込みは、フォームに従って入力するだけなので煩雑ではない。ただ、「申し込みタイプ」で「新規電話番号申込」か「MNP番号乗り換え」かを、しれっと選択させるのは注意が必要だと感じた。

 無料とはいえ、MNPにしてしまったら現在の契約内容を乗り換えなければいけなくなるのではないか。そこは当選した後の本契約のときに再び選択できるのだろうが、一応、来年の3月31日まで様子見で使いたいと思って新規電話番号で申し込んでおいた。
 
「申し込みタイプ」で「新規電話番号申込」か「MNP番号乗り換え」を選択する

 なお、連絡先のメールアドレスを登録する際は、楽天会員でないユーザーは新規に会員登録する必要があるので、その点は少し手間に感じるかもしれない。

 さて、無事に登録が終わって後は当落の連絡を待つだけ。10月11日から順次、当選者だけに通知されるというから、落選者は本当に落ちたのか確かめることができず、やきもきしそうだ。

 10月11~31日までに契約情報の登録と対応スマホの購入をして、登録後は数日で製品が届き、初期設定などを行うことで、3月31日までの無料サポータープログラムが行われる。多くの申し込みが予想されるので、大きな期待はせずに待ちたい。(BCN・細田 立圭志)