ケーズホールディングスの平本忠社長は2月4日、店舗レジのPOS(販売時点情報管理)と連動する電子決済システムが2月中にも完成し、顧客のニーズを見極めつつ、早ければ3月にも稼働できる状況にあることを明らかにした。ケーズデンキは「PayPay」や「LINE Pay」などのスマートフォン(スマホ)決済、「Suica」や「PASMO」といった電子マネー決済で出遅れていたが、新システムで巻き返しを図る。

電子決済の対応を明らかにしたケーズホールディングスの
平本忠社長

 新システムは、POSを始めとする同社の基幹システムと連動するため、顧客の購買履歴や在庫などと紐づけることができ、経営戦略を決める上で欠かせないデータ分析にも役立てることができる。

 「(中小小売店向けの)屋台方式ですぐに対応する方法もあるが、データとの連動で保証がとれていなかった」(平本社長)と、あくまでも基幹システムとの連動にこだわった。

 サービスごとにQRコードが印字された紙をプリントして商品に張りつけたり、複数の読み込み端末があったりすると、レジ担当の作業負担はかえって大きくなってしまう。また、経営分析で欠かせない自社データへの反映にも不安が残った。

 新システムでは、通常のバーコードリーダーで電子決済の処理を行うことができる。後から電子決済サービスを追加することも可能で、7~8社のサービスと連動させることもできるという。

 ケーズデンキは、昨年12月のPayPayの「100億円キャンペーン」で競合他社の影響を受けたり、温かい日が続いて暖房器具が売れなかったりしたことで、第3四半期(18年10~12月)は売上高が前年同期比0.8%減と前年割れした。既存店の売上高も、同1.8%減と振るわなかった。

 家電量販の電子決済では、PayPayがビックカメラ、コジマ、ソフマップ、ヤマダ電機、エディオン、上新電機で対応、LINE Payが上新電機、ゲオで対応するなどしている中、ケーズデンキは対応していない。

 一方で、2月12日からPayPayが第2弾となる「100億円キャンペーン」を再開するが、今回は1回の会計に付与する「PayPay残高」の上限が1000円相当と制限が設けれていることから、コンビニなどの少額購入の決済に使われ、家電量販への影響は小さいとみられる。
 
PayPayの第2弾キャンペーンの家電量販への影響は限定的との見方も

 新システムの具体的な導入時期の決定については、「いつでも対応できるようにしておくが、普段の買い物から本当に電子決済の要望があるかどうかはもう少し見極めていきたい」と慎重な姿勢も見せる。(BCN・細田 立圭志)