レンズ交換型デジタルカメラのうち、フルサイズセンサー搭載モデルの販売台数は2018年10月、前年同月比118.4%と4か月ぶりに前年を上回った。原動力はミラーレス一眼の拡大だ。9月以降、構成比が一眼レフを上回り、勢いを増している。特に前年比243.7%と、10月にはこの1年で最大の伸びを記録したソニーの好調が大きい。競合2社のマイナスをカバーしてフルサイズレンズ交換型デジカメをプラス圏に押し上げた。


 9月にニコンが「Z7」、10月にキヤノンが「EOS R」と、それぞれ新マウントをひっさげてフルサイズのミラーレス一眼を発売。両社とも激しく縮小する一眼レフをミラーレス一眼で食い止めようとしているが、10月時点ではまだ、フルサイズレンズ交換型デジカメで、両社ともマイナスが続いている。

 キヤノンは最悪期の8月、前年比48.2%まで落ち込んでいたが、EOS Rを10月25日に発売した効果が出て10月は93.8%と大きく改善。プラス圏は目前だ。ニコンは5月以来前年割れが続いており、10月でも72.9と2ケタ割れにとどまったまま。しかし11月23日に比較的手ごろな価格の「Z6」をリリースしており、年末商戦への期待はつながっている。メーカー別では、10月にキヤノンがソニーからトップを奪還。キヤノンは17年10月に5割のシェアを誇っていただけに、伸びシロはまだまだありそうだ。

 5年も前からフルサイズミラーレス一眼を展開しているソニーは、ボディやレンズのラインアップの厚さが大きなアドバンテージ。一方キヤノン、ニコンともに、一眼レフとミラーレス一眼の両にらみで市場を維持・拡大していかなければならないハンディを背負っている。この年末商戦は、上位3社が激しい戦いを繰り広げることになりそうだ。(BCN・道越一郎)

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