BCNは9月14日、都内で記者発表会を開催し、全国の家電量販店・ネット販売店の実売データを集計した「BCNランキング」データをもとに、ミラーレス一眼市場とデジカメ市場全体の展望を発表した。 

記者発表会の様子

 BCN総研の道越一郎チーフエグゼクティブアナリストが、デジカメ市場の新局面としてカメラ市場について解説した。カメラ市場全体では2018年8月の販売台数は前年同月比で84.5%とマイナス。その中でも一眼レフは同63.6%と特に不調に終わっており、ここ数ヶ月はこれまでにない急速なペースで一眼レフ市場が縮小している。

 ミラーレス一眼も同89.1%と2ケタ減で、マイクロフォーサーズなど小型センサーモデルを中心に縮小しているが、APS-Cやフルサイズのセンサー搭載のミラーレス一眼はキヤノンの「EOS KISS M」やソニーの「α7III」の投入効果により好調。APS-Cは販売台数前年比で115.7%、ソニー独占状態のフルサイズミラーレス一眼に至っては219.3%と拡大を続けている。
 
カメラ市場について解説する
BCN総研の道越一郎チーフエグゼクティブアナリスト

 ミラーレス一眼はカメラ市場の中でも存在感が増してきた。デジカメ市場全体での販売台数は2018年8月で18%と2割もない構成比だが、金額では35.8%と、コンパクトの36.7%とほぼ同水準まで肉薄。レンズ交換型に絞ると、ミラーレス一眼の台数構成比は2017年12月以降継続して5割を超えており、2018年8月は57.8%で過去最高を更新した。
 
デジカメ市場全体の販売台数・金額構成比と平均単価

 今後のデジタル一眼レフ市場について、道越一郎チーフエグゼクティブアナリストは「2028年のロサンゼルスオリンピックまでに、デジタル一眼レフカメラ市場は現在のフィルムカメラと同様、一部の受注生産品を残して事実上消えるのではないかとみている。毎回オリンピックが開催される年は各メーカーからフラグシップモデルを発売し、カメラメーカーとして存在をアピールする絶好のチャンス。東京オリンピックではレンズが間に合わないためデジタル一眼レフカメラを無くすことはできないが、2020年以降のカメラ市場はフラグシップモデルを除き、急速にミラーレス化が進む」とコメント。また、目下カメラ市場衰退の要因と言われているスマートフォンとの差別化を、5GやAIを生かし、いかに共存・住み分けるかも大切な要素と語った。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。