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KDDIと楽天が決済・物流・通信で提携 「第4のキャリア」の輪郭が見え始める

経営戦略

2018/11/02 15:30

 KDDI、沖縄セルラー電話と楽天は11月1日、決済、物流、通信ネットワーク分野で提携すると発表した。auの通信ネットワークを楽天にローミング提供する一方で、楽天は、2019年4月に開始予定のバーコードやQRコードを使った新たなモバイル決済サービス「au PAY」などに向け、既存の決済・物流基盤を提供するといった計画で、両社の保有するさまざまなアセットを相互利用する。


 KDDIグループは、「通信とライフデザインの融合」を掲げ、通信事業以外の分野にも積極的に進出している。もともとECからスタートした楽天グループは、共通の「楽天ID」で簡単・お得に利用できる「楽天エコシステム(経済圏)」を構築してきたが、より時代に即した最適なエコシステムに進化させるため、今回、MNO事業では競合となるKDDIと提携し、サービス競争力を強化する。

 楽天は2017年12月、通信設備や回線網を自社で保有するMNOとしての携帯電話サービス参入を表明し、19年10月に第4世代移動通信サービス(LTE通信サービス)を開始する予定。今回、KDDIが楽天に通信ネットワークを提供するローミング協定を取り交わし、提供期間は26年3月末と定めた。

 統括する総務省が申請を受け付け、新たな4G用周波数として、KDDIと楽天に1.7GHz帯各40MHz(上り/下り用に各20MHz)、3.4GHz帯でNTTドコモとソフトバンクに1.7GHz帯各40MHzに割り当てられた。イー・モバイル以来の新規参入となる楽天の携帯電話サービスは、第4のキャリアとして注目を集めていたが、今回の提携によって方針転換がうかがえる。

 ローミングによって、サービス開始当初から日本全国でLTE通信が利用できるとはいえ、実質はau回線。19年10月の開始時点では、自社回線は東京23区、大阪市、名古屋市のみとなり、自前のネットワーク整備はスローテンポとなる模様だ。(BCN・嵯峨野 芙美)

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