病院やホテル、国際宇宙ステーションなど、幅広い分野の業務用冷蔵庫で信頼を集めるツインバード工業は11月1日、一般消費者向け小型冷凍冷蔵庫のラインアップを拡充する。その背景には、日本の人口事情が深く関わっている。

ツインバード工業が扱うコンシューマー向け冷凍冷蔵庫のラインアップ

 ツインバード工業が新たに扱う冷凍冷蔵庫は2機種。庫内の温度が選べる「3ドア冷凍冷蔵庫 ハーフ&ハーフプラス HR-E919PW」(定格内容量199L)と、冷凍室内の霜取りが不要な「2ドア冷凍冷蔵庫 HR-911W」(同110L)だ。既存の「2ドア冷凍冷蔵庫 ハーフ&ハーフ HR-E915PW」(146L)を含め、同社が扱う3製品は、同定格内容量クラス帯で最大級の冷凍室を備えている。ターゲットは単独世帯だ。

独世帯向けに製品を提供するワケ

 単独世帯向けの小型冷凍冷蔵庫に注力する理由について、プロダクトディレクション部の岡田剛マネージャーは、「人口減少が進んでいる中、世帯数は増加傾向にある。2040年には、単独世代が4割ほどになるという予測がある。また、一人暮らしをスタートする方は年間約21万人とされている。このような日本の状況にあわせた家電の需要は今後も続くだろうと考え、商品を考案している」と説明する。
 
単独世帯がますます増える見込み
 
岡田剛マネージャー

同クラス帯最大級の冷凍室を備えるワケ

 単独世帯の増加にならんで、冷凍食品のニーズが高まっている。2018年4月に日本冷凍食品協会が全国の25歳以上の男女1250人に実施した調査では、冷凍食品を「週2~3回」利用する人が最多で、「ほとんど使わない」は年々減少して現在は2割前後だという。
 
冷凍食品の需要は増加しつつある

 現在の冷凍食品は、化学調味料を使わない商品の登場や、特売商品のまとめ買いなど、体や家計に優しく手間もかからない。一昔前は“手抜き”というイメージを持たれていたが、今や“時間の余裕と心のゆとりをもたらすもの”として注目を集めている。
 
冷凍庫の需要は伸びている

 さらに、家電製品協会が発表している冷蔵庫の国内出荷推移をみると、冷蔵庫は横ばいが続いているものの、冷凍庫は堅調に増加を続けている。こうした状況を踏まえると、ツインバード工業が100~200L帯の単独世帯向け小型冷蔵庫を開発するのは、“日本の暮らしに寄りそった結果”だといえるだろう。(BCN・南雲 亮平)