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「SIMロック解除の義務化」で中古スマホに追い風、携帯市場が4店舗を同時オープン

 総務省が8月28日に発表した「モバイルサービスの低条件・端末に関する指針(ガイドライン)」の改定で、大手携帯キャリアによる中古スマートフォン(スマホ)のSIMロック解除を義務化する方針が示されたことで、中古携帯電話の販売に追い風が吹いている。携帯電話やスマホの買取・販売を手がける中古専門業者の携帯市場は、売れ筋の中古ガラケーと中古iPhoneのみを扱うインショップ型の小型店を埼玉と東京で4店舗を同時に9月8日にオープンした。

携帯市場 神田本店

 新店舗は、埼玉県草加市の「携帯市場 草加八潮店」、越谷市の「携帯市場 ALCO越ケ谷店」、八潮市の「携帯市場 フレンド八潮フレスポ店」と東京・足立区の「携帯市場 足立北千住店」。携帯市場は、東京の神田本店と群馬県のベイシア前橋モール店、埼玉県比企郡の嵐山店と3店舗を出店しており、今回のオープンによって7店舗体制になる。新店舗では、携帯市場の月間売れ筋ランキングトップ10を中心に、中古ガラケーと中古iPhoneで在庫を半々とし、それぞれ約20台以上を確保する。

 中古の携帯電話やスマホでは、iPhoneが圧倒的な人気を誇るが、ガラケーの人気も根強い。KDDIと沖縄セルラーが今秋に、ガラケー「INFOBAR」の発売15周年を記念して7代目となる「INFOBAR xv」を発売するなど、さらにニーズが高まっているのだ。そのため、新規出店にあたっては同社の神田本店に顧客から寄せられていた「中古ガラケーを購入できる拠点を増やしてほしい」という要望を反映したという。
 
携帯市場 足立北千住店

 中古スマホのSIMロック解除が義務化されると、消費者は大手キャリアの契約に縛られず、中古スマホと格安SIMサービスを組み合わせて使うなど、選択肢の幅が広がる。

 携帯市場の粟津浜一代表取締役CEOは、「中古スマホは、SIMロックの解除と非解除とを比べると、解除されている携帯の方が高く売れる。お客さまにとっても、高く買い取ってもらえるといったメリットが生まれるだろう。SIMロック解除の義務化は来年9月からの実施といわれているので、直近のビジネスですぐに影響が及ぶわけではないが、われわれにとって追い風になるのは明らか」と、今回の政府の施策をビジネスチャンスとしてとらえている。

 新店舗では、iPhoneやiPadiPodの修理専門チェーンのフレンドが展開するiPhone修理店にインショップ型で出店することによって、修理から買取、販売までをワンストップで行うなど利便性を高めた。携帯市場では、18年12月までに小型店を10店舗まで拡大する計画で、将来的には自社によるフランチャイズ運営も視野に入れる。(BCN・細田 立圭志)