日本へのインバウンド(訪日外国人旅行)といえば、飛行機で空からやってくるイメージがある。ところが、近頃はクルーズ船の寄港数が増加しており、海から日本を訪れる旅行者も増えている。この流れへ即座に対応しているのが、インバウンド客の動向に敏感なラオックスだ。

取材・文/南雲 亮平、写真/大星 直輝

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ラオックスの羅怡文社長

空から海へ、動線の変化に対応

 国土交通省によると、2015年に1454回だったクルーズ船の寄港数は、16年には2017回に、17年の速報値では2765回に増え、直近の3年でみると、年率で約1.4倍の成長を遂げている。さらに、17年の訪日クルーズ旅客数は、前年比27.2%増の253.3万人にのぼり、過去最高を記録した。2020年には、500万人を見込んでいる。
 
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 ラオックスの羅怡文社長は「クルーズ船はここ2~3年で増えており、それに合わせて出店している」と店舗計画を語る。同社は17年7月にクルーズ船寄港数が多い九州・沖縄エリアに2店舗を出店。福岡には九州で2番目の広さとなる「LaRa TOWN 太宰府店」を、沖縄には離島初となる「宮古島店」をそれぞれオープンした。
 
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注1) 法務省入国管理局の集計による外国人入国者数で概数(乗員除く)
注2) 1回のクルーズで複数の港に寄港するクルーズ船の外国人旅客についても、(各港で重複して計上するのではなく)1人の入国として計上している


 クルーズ船には、寄港地を中心に一度に多くの観光客が訪れ、グルメやショッピングなど、地域で消費が生まれる魅力がある。ラオックスも「われわれが出店することで、地域の価値を高めたい」(羅社長)としており、インバウンドビジネスとしては親和性が高い組み合わせといえる。
 
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ラオックスが出店した地域の価値を高めたいと語る羅社長

 また、羅社長は「空港が最も重要な玄関口というのは変わっていない。簡単に出店できるものではないが、増やしていきたい」と、これまでのビジネスも変わらずに重視している。島国ならではの動線の多さは、インバウンド需要の取り込みを狙うラオックスにとって利点になっているようだ。