7月1日にオープンしたラオックスの「千葉ポートスクエア ポートタウン」は、インバウンドと地域活性の融合をテーマに、近隣に住むファミリーもターゲットに据えた「モノ提案」と「コト体験」を融合した同社直営の体験型複合レジャー施設だ。オープン直後に取材した、各フロアを詳細をお伝えしよう。

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「千葉ポートスクエア ポートタウン」の外観(新宿緑道側から撮影)

ファミリーもターゲット

 ラオックスグループは、インバウンド需要の減速による赤字決算を受け、今期、既存の物販事業だけではなく、「モノ+コト」の新たな取り組みを展開している。モノ消費とコト消費を融合を目指した「千葉ポートスクエア ポートタウン」は、千葉県千葉市の複合施設「千葉ポートスクエア」の商業エリアにあたり、1階と2階が免税店ラオックスの強みでもあるショッピングコーナー、3階と4階がアクティビティコーナー、5階がレストランだ。1階のラオックスでは、生活家電や理美容家電を中心に、時計なども取り扱う。
 
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インバウンド需要を意識した品揃えの家電販売コーナー

 1階の物品販売コーナーでは、千葉と日本の食材を販売する「日本いいもの物産展」や、買ったその場で食べることもできるカップめん専門店「3minutes kitchen」も展開する。
 
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「日本いいもの物産展」(左)と、カップめん専門店「3minutes kitchen」

 ペット用品コーナーには、エリア最大級の約100坪ものドッグランを設置。ペットのいる家庭も楽しめるよう配慮している。
 
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ペット用品店(左)と障害物をちりばめたドッグラン

 2階には、ファッション関連のアウトレットショップが並ぶ。内訳はベビー・キッズが16ブランド、レディースが8ブランド、メンズが8ブランド。広いフィッティングルームでは親子で一緒に着替えることができる。レジは一か所で、フロア全体がセレクトショップのような構成だ。
 
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ベビー・キッズコーナーの奥に、レディース、メンズコーナーがある

上層階は「コト体験」が中心

 ベビーカーの貸し出しサービスに加え、子ども向けの遊び場、玩具売場を設け、さらに3階には、親子で楽しめる有料のアクティビティ施設「リンクパーク」を用意する。
 
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さまざまなキッズ向けコーナーを用意。子どもが退屈しても安心

 「リンクパーク」の入場料は、最初の30分は子どもが500円で、大人が300円。遊具の多くは段ボールで制作しており、大人が登っても問題ないように設計している。子どもが遊んでいる間、親はヨガや手芸などの各種講座を受けたり、パーク内のカフェで休憩したりできる。
 
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「リンクパーク」の遊具は段ボール製。イベント広場もある

 4階は、射撃を中心としたアクティビティスポーツフロア。複数チームに分かれてトイガンを打ち合う「サバイバルゲーム」に適したシューティングフィールドや、屋内型スピードシューティングレンジ、子ども用シューティングゲームなどを備える。また、同フロアの売店では、トイガンやプラモデルを販売する。
 
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大人も楽しめるサバイバルゲームができるフィールド(左)と売店

 5階のビュッフェスタイルのレストラン「THE NEW YORK」は、千葉の食材を活かした和・洋・中の約100種類の料理を提供する。国内外から訪れた観光客はもちろん、近隣に住む人にも土地の魅力をアピールするためだ。
 
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約600坪の広さを生かした広々としたレストラン

 2017年12月には、最新エンタテイメントが楽しめる劇場「Chiba Port Circle」もオープンする予定。京都で5年間公演を続けている、日本初の言葉に頼らないノンバーバルパフォーマンス「ギア-GEAR-」を公演する。観客動員数は累計で12万5000人を突破。動きや光、色などの視覚効果で物語を表現するので、訪日外国人旅行客も言葉の壁を越えて楽しむことができる。

 17年第2四半期決算も赤字となり、通期連結業績予想の大幅な下方修正を余儀なくされたラオックス。16年第3四半期から続いている赤字からのスピード回復を目標に掲げ、これまでになく「コト提案」に力を入れる。「千葉ポートスクエア ポートタウン」は、従来の物品販売中心の家電量販店から一歩踏み出した新業態の位置付け。今後の店舗展開の試金石となるだろう。(BCN・南雲 亮平)