家電量販店・オンラインショップの実売データを集計する「BCNランキング」によると、2017年1月~7月の累計で、BD・BD/HDD搭載レコーダー(レコーダー)のメーカー別販売台数1位はパナソニック。2位以降はシャープ、ソニー、東芝の順で、上位4社で9割以上を占めた。

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3年前と主要スペックを比較 HDDは1TBが最多に

 7月は夏のボーナス商戦期。3年前と比較すると、今年7月のレコーダーの販売台数は95.0%と、微減にとどまった。ただ、HDDの大容量化や、接続機器が変わっても録画番組が引き継げる新しい著作権技術「SeeQVault」や「4K対応」「ハイレゾ対応」「Wi-Fi対応」といった新たなトレンドが価格下落を抑えたため、販売金額は3年前の99.1%と、ほぼ同じ水準を保った。

 搭載するHDDの容量は、3年前の14年7月は「500GB」が主力だったが、今年7月は「1TB」へとシフト。「1TB」「500GB」に続き、かつては高額だった「2TB」も価格がこなれ、HDD搭載機種の13.8%を占めた。長年、エントリ向けモデルとして売れ続けていた「500GBのシングルチューナーモデル」に代わり、2番組、3番組を同時に録画できるダブルチューナー/トリプルチューナーモデルがあわせて約8割を占め、人気を集めている。
 
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 6つ以上のチューナーを搭載し、指定したチャンネルの番組を丸ごと録画できる「全録」タイプのレコーダーも1割を占め、税別平均単価はレコ―ダー全体より3万円ほど高い約8万円だった。パナソニックの「全自動ディーガ」の最上位機種「DMR-UBX7030」の計11チューナー、HDD容量7TBは別次元のスペック。従来のレコーダーと全録レコ―ダーの間を埋める新製品もラインアップに追加し、独自路線を進んでいる。
 
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スペックだけではなくデザインも進化 「マイディスク作成」も強み

 ここ2~3年の変化として、「外観デザイン」にも着目したい。電源ボタンやイジェクトボタンの位置など、細部はメーカーによって異なるが、かつてのVHSビデオデッキを引きずっていた「ごちゃごちゃ感」は薄れ、すっきりとしたデザインに仕上がっている。前面の操作ホタンはほぼすべてカバーで覆われており、デザインの見直しは、好奇心旺盛な子どもの誤操作を防ぐ目的もありそうだ。
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テレビ同様、薄く、すっきりとしたデザインに。特にソニーが今夏に発売した新製品「BDZ-ZT/BDZ-ZWリーズ」は、
デザイン性の高さをアピールしている(上から、ソニー、シャープ・東芝、パナソニックの最新機種)

 最新のレコーダーは、テレビ番組の録画・BD/DVD再生に特化した専用機ではない。「NETFLIX」や「アクトビラ」「dTV」「Amazonビデオ」をはじめ、主な動画配信サービスに対応しており、4K対応機種なら、4Kの映像コンテンツも視聴できる。PCを使わずにデジタルビデオカメラで撮影した映像を取り込み、ディスクが作成できる機能も、「Fire TV Stick」「Chromecast」などのストリーミング端末・STB、録画テレビといった競合製品にはない、レコーダーならではの強みの一つだ。

 「これからはテレビではなく動画配信の時代」と言われつつ、レコーダーは、テレビ好きやファミリーをターゲットに着実に進化している。テレビ放送は見ないが、PCやスマートフォンで動画配信を楽しんでいて、テレビをしばらく買い替える予定がないなら、レコーダーに目を向けてみよう。(BCN・嵯峨野 芙美)


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。