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<特集>ヨドバシカメラ Akiba、「匂い」で五感に訴える炊飯器の売り場づくり

店舗

2016/10/28 08:00

 「ネットショッピングではできない、店舗ならではの訴求を心がけている」と語るのは、ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaのコンシェルジェ第2チーム プロダクトスペシャリスト マネージャ、勝田泰幸氏だ。


ヨドバシカメラ マルチメディアAkibaの勝田泰幸氏

 商品を横並びに陳列するだけでは、ネットショッピングと変わらない。店舗にしかできない、顧客の五感に訴えられるような提案を工夫しているという。

 ひとつは週末に実施する試食会。顧客に、炊き比べをして実際に食べてもらうイベントだ。また、最近の炊飯器は多機能化が進み、炊飯だけではなく、おかずの調理もできる。「週末には食材を持ち込み、おかずを作ったりする。圧力釜を使用している炊飯器だと煮込み料理などの調理時間が短くて済む」と、勝田氏は話す。おかずの美味しそうな匂いで五感に訴えつつ、調理時間の短さを来店客に伝えているという。
 

炊飯器と調理家電を一緒に展示

もう一つのこだわりが、顧客が家庭での使用シーンをイメージしやすい売り場づくりだ。炊飯器のそばに電子レンジや調理機器を並べ、家庭のキッチンと同じような空間を演出している。「調理機器を一緒に並べることで、炊飯器の隣に置けますよと、ちょっとしたスペースの有効利用への提案につながる」と、勝田氏は話す。
 

調理機器を並べるなど、顧客が使用シーンをイメージしやすい売り場

 さらに、炊飯器とともにウォーターサーバーもアピールする。「こだわりのお米を買って、おいしく炊ける炊飯器を購入する人は、水への関心も高い。家庭でもウォーターサーバーや浄水器を使っているはず。こだわり層の使用シーンも想定したコーナーづくりを意識している」と、勝田氏は語る。こうしたシーンの提案が、ついで買いやセット提案につながっているという。(BCN・山下彰子)